〔特集〕新時代の王室を祝い、活気ある街を旅する 新しい英国
2023年5月6日、エリザベス女王のとき以来70年ぶりに戴冠式が行われました。新国王チャールズ3世誕生に沸くイギリスで、王室ゆかりの場所と、ロンドンから少し足を延ばして訪れたいマナーハウスへご案内します。
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英国王室御用達の名店へ
近年ではエリザベス2世、エディンバラ公爵フィリップ王配(ともに逝去)、チャールズ皇太子(現国王)の3人が授与資格者となっている「王室御用達」。王室に継続的に商品を納入する業者で、申請し、認定されたものだけが御用達を名乗ることができます。ここでは旅の買い物に適した名店をご紹介します。
エリザベス2世が好んだといわれるオー・ド・トワレ「Stephanotis」(現在は非売品)。1786年に「FLORIS」の創業者、ジュアン・フローリスにより生み出された。ラベルには王室御用達の紋章が輝く。店の顧客台帳には「The Queen」の文字が見える。
歴代国王、著名人を顧客に持つ英国最古の香水商
フローリス(Floris)
調香室で香りを確認するエドワードさん。「調合する量がほんの少し違うだけで、香りは毎回変わります。それが面白い」。
王室御用達の老舗が軒を連ねるジャーミンストリート89番地に1730年に創業。店内を通り抜けて案内されたのは、1階の最奥にあり、往時の面影を今に伝える調香室。今もこの部屋でビスポーク(特別注文)により新しい香りが作り出されています。
「祖父の代まではこの上に一族で住んでいました。まさに香りとともに暮らしていたのです」と9代目となる調香責任者、エドワード・ボデナムさん。店に残る顧客台帳には国王、女王のほか、貴族、チャーチル元首相夫妻など、各界の名士が注文した香水の種類、年月日や量などが記されています。
香水のほか、石けん、シャワージェルなども並ぶ店内。
上から、「LILY」100ml 100ポンド、「A Rose for」同 180ポンド、『007』シリーズの作者が愛した「No89」同 100ポンド。 89 Jermyn Street, London SW1Y 6JH
TEL:+44(0)3301 340180
(営)9時30分~18時30分(日曜は11時~17時) 土曜休
日本でのお問い合わせ先/ハウスオブ ローゼ フリーダイヤル:0120-16-0806
※1ポンド=約181.7円(2023年7月11日現在)。施設や店の営業日や時間、料理の内容等は諸事情により変更になる場合があります。表示の料金には別途サービス料や税がかかる場合があります。事前に確認のうえ、お出かけください。
※次回に続く