胃に水分が滞り、倦怠感、めまい、お腹の張りなど、さまざまな不調を引き起こす「胃むくみ」とは? そのメカニズムと、胃をいたわる生活のポイント、胃のむくみ解消に効果的なツボ押しをご紹介します(この記事は、発売中の『からだにいいこと』2023年10月号より一部抜粋・再編集しています)。
教えてくれたのは…池尻稔明さん
鍼灸師。柔道整復師。パーソナルジム&山口町鍼灸整骨院・天上川接骨院・鍼灸院代表。整形外科に勤めていた際にツボや漢方の効果を目の当たりにし、東洋医学・ツボの勉強をして鍼灸師に。
「梅雨から秋にかけて不調を訴える人が急増します。原因は、本来腸に送るはずの水分が胃に停滞してしまう『胃むくみ』。めまいやお腹の張りなど、自覚しにくい症状も多く、夏バテと勘違いする人が多いんです」と、鍼灸師の池尻稔明(なるあき)さん。
「胃むくみは、消化不良や頭痛、耳鳴りなどさまざまな不調につながります。東洋医学では、胃にエネルギーが宿ると考えられており、胃が弱まると、体全体がダルく重くなってしまうんです」
「天枢(てんすう)はおへその横にあるツボ。大腸の気が集まるところです。天枢を押すことで、水のコントロールを担う肺にも働きかけるので、体全体の水はけが良くなります。ほかに、関元(かんげん)という腎のツボ押しも効果的。腎は生命力の要ともいわれ、冷えて弱った胃腸を温めてくれますよ」
胃をいたわる生活と併せて行うとより効果的。毎日の習慣に!
◎胃が好きなこと
・歩くのが好き
東洋医学では、座り続けることは胃腸系を痛めると考えられています。座りっぱなしになりがちな人は、1~2時間に一度、数歩でも動いて。
・空腹が好き
いつもお腹いっぱいだと、胃は疲れてどんどん弱ってしまいます。空腹の時間を作ることで、次の消化に向けた準備が整い、機能が高まります。
×胃が嫌いなこと
・飲み過ぎが嫌い
水は一度に飲みすぎないで。コップ1杯分を1~2時間かけてちょこちょこ飲むのが理想です。緑茶と紅茶は水分を排出するのでおすすめ。
・ストレスが嫌い
胃はストレスに弱い臓器。思い悩んでしまうと胃に負担がかかります。悩みごとがあるときは、早く寝てしまうのが一番!
『からだにいいこと』2023年10月号
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この記事は、『からだにいいこと』2023年10月号の内容を抜粋・再構成したものです。 監修/池尻稔明 イラスト/ふるやますみ