TOP
ジュエリー
真珠の可能性は無限大！　スタイリストおおさわ千春さんが選ぶ「大人のパールジュエリー」

ジュエリー

真珠の可能性は無限大！　スタイリストおおさわ千春さんが選ぶ「大人のパールジュエリー」

2023.09.25

よりモードにファッショナブルに。最高峰の真珠をデイリーに楽しみたい！

【もう迷わない！ジュエリー＆ウォッチ選び】第6回「TASAKI」　ジュエリーや時計は「一生もの」。では私たちは、いつになったら「一生もの」と巡り合えるのでしょう？　40代以降は、自ら「一生もの」に出会う旅に出る時期だと、スタイリストのおおさわ千春さんは言います。この連載では、毎月、おおさわさんと、家庭画報.com編集長の鈴木が人気のジュエラーを訪ね、今の、そしてこれからの人生を共に歩むジュエリー＆ウォッチを探します。

第6回は「TASAKI」を訪問、世界中から注目を集めるパールジュエリーの進化をお伝えします。前回の記事を読む＞＞

夏の名残の日差しが照りつける中、真珠の殿堂「TASAKI 銀座本店」を訪れたスタイリストのおおさわさんと鈴木。地下１階から地上７階までの８フロアを擁するフラッグシップショップは、選び抜かれたパールジュエリーを中心に、ダイヤモンドジュエリーやブライダル、ハイエンドなタイムピーシーズ、驚くべきクオリティのハイジュエリーまでをラインナップ。7階はリペアデスクのフロアとなっており、まさに「美しい真珠と一生を共に」というブランドの誠意が感じられます。

おおさわ：TASAKI 銀座本店は、来るたびに新しい驚きや発見がある場所です。

鈴木：「えっ、真珠がこんなデザインに？」というワクワク感が、全館にあふれていますよね。

おおさわ：創業は神戸だと聞いていますが、やはり当初からパイオニア精神があったんでしょうね。

鈴木：1954年創業当時は養殖真珠の加工販売をしていたそうですが、1970年に世界で初めてマベパールの養殖に成功。これが世界を驚かせた……と聞いています。

おおさわ：そうでした！　TASAKIといえばマベパールの最高峰ですね。半円できめが細かく、虹色の光沢が美しくて。

鈴木：実は先日、三越創業350周年記念のワールドウォッチフェア（2023年8月16日～29日開催。すでに終了）に行ってきたのですが、そこでTASAKIのマベパールを使ったハイジュエリーウォッチを見せていただきました。ブレスレット状に並ぶ珠のサイズ感、輝き、細工ともに素晴らしかったんですよ。

おおさわ：そうでしたか。私も見たかったです。

三越ワールドウォッチフェアで発表されたシークレットウォッチ。マベ真珠の特性と加工に精通したTASAKIの職人技が随所に見られる傑作です。穏やかな海に浮かんだブイ（浮標）に着想したというデザインは、海が与えてくれる豊かな自然の恵みを改めて私たちに想起させます。「ブイ（Buoy）」（WG×マベ真珠9個×ダイヤモンド）847万円／TASAKI

三越ワールドウォッチフェアで発表されたシークレットウォッチ。マベ真珠の特性と加工に精通したTASAKIの職人技が随所に見られる傑作です。穏やかな海に浮かんだブイ（浮標）に着想したというデザインは、海が与えてくれる豊かな自然の恵みを改めて私たちに想起させます。「ブイ（Buoy）」（WG×マベ真珠9個×ダイヤモンド）847万円／TASAKI

三越ワールドウォッチフェアで展示されたシークレットウォッチ。マベ真珠の特性と加工に精通したTASAKIの職人技が随所に見られる傑作です。穏やかな海に浮かんだブイ（浮標）に着想したというデザインは、海が与えてくれる豊かな自然の恵みを改めて私たちに想起させます。「ブイ（Buoy）」（WG×マベ真珠9個×ダイヤモンド）847万円／TASAKI

タクーン・パニクガル氏のクリエイティブディレクター就任がTASAKIにもたらしたもの

おおさわ：TASAKI最大のエポックメイキングといえば、私は2009年だと思います。

鈴木：タクーン・パニクガルがクリエイティブディレクターに就任した年ですね。

おおさわ：あのときの衝撃は今も忘れません。あこや真珠の連のネックレスに代表されるように、私たち日本人って、真珠をとてもコンサバにとらえていたと思うんですね。でもその概念が、彼のデザインするジュエリーによってガラッと変わりました。

鈴木：その代表が「バランス」ですよね。バーの上に真珠が並ぶデザイン、みんな夢中になりました。

4階のハイジュエリーフロアにて。

おおさわ：すごいのは、このデザインがとても普遍的なものだったということ。今もバリエーションを増やしながら、TASAKIのアイコンになりましたよね。単なる流行に終わらない、スタイルを持ったパールジュエリーなんです。鈴木さん、いくつかつけてみませんか？

鈴木：気になっているのは、バランスのネックレスです。Vゾーンをとても華やかに見せてくれそうです。

おおさわ：そうですねぇ、でも私たちの世代になると、もうひと味、加えたくなります。例えばここに連のネックレスを重ねてみましょうか。

「バランスネオダイヤモンドパヴェ」ペンダント（WG×あこや真珠8.0㎜×ダイヤモンド）79万2000円　連のネックレス（Sil×あこや真珠7.5㎜）41万8000円／ともにTASAKI

鈴木：このレイヤード、格好いいですね！　珠の色やサイズ感もぴったり。

おおさわ：そして追加でバランスのイヤリングを。普通に左右の耳たぶにつけてもいいのですが、おすすめしたいのは片耳の2個づけです。

鈴木：えー？　そんなことできますか？

おおさわ：耳輪部分の好きな位置に留めるんです。

鈴木：あ、こうすると耳たぶを挟む痛みもないし、安定感も出ますね。イヤーカフみたい。

おおさわ：ぐんとモードな雰囲気になるでしょう？　おすすめですよ。

〈左〉バランスをレイヤードしたコーディネート。「バランスネオダイヤモンドパヴェ」イヤリング（WG×あこや真珠×ダイヤモンド）82万5000円　同ペンダント（WG×あこや真珠8.0㎜×ダイヤモンド）79万2000円　連のネックレス（Sil×あこや真珠7.5㎜）41万8000円　「バランスダイヤモンドソロ」リング（WG×あこや真珠×ダイヤモンド）144万1000円〈右〉「バランスネオダイヤモンドパヴェ」イヤリング（WG×あこや真珠×ダイヤモンド）82万5000円　「バランスダイヤモンドソロ」リング（WG×あこや真珠×ダイヤモンド）144万1000円／すべてTASAKI

食虫植物をジュエリーに――その発想は、もはやアーティスト！

鈴木：おおさわさんは今日、「デインジャー」のコーディネートをご紹介したいということでしたよね。

おおさわ：ええ、今日はそのつもりで、ネイルカラーもシルバーにしてきたんです！

鈴木：私には、デインジャーはなかなか手ごわいデザインです。エレガントだけれど、野性味がとても強い……。

おおさわ：何と言っても「食虫植物」がインスピレーションソースですから。鋭い歯のような棘が大粒のダイヤモンドをくわえているこのリングなんて、大人じゃなければ絶対につけこなせない迫力です。

〈左〉「デインジャーホーンプラスダイヤモンドパヴェ」イヤーカフ（上）（右耳用、WG×あこや真珠×ダイヤモンド）36万3000円　「デインジャーホーンプラス」イヤーカフ（下）（右耳用、WG）29万1500円　「デインジャーホーンプラスダイヤモンドパヴェ」ネックレス（上）（WG×あこや真珠5.0㎜×ダイヤモンド）143万円　同ペンダント（下）（WG×ダイヤモンド）82万5000円　「デインジャーダイヤモンド」リング（中指）（WG×ダイヤモンド）292万6000円　「デインジャーホーンプラスダイヤモンドパヴェ」リング（薬指）（WG×ダイヤモンド）66万円〈右〉左から「デインジャーホーンプラスダイヤモンドパヴェ」ネックレス（WG×あこや真珠5.0㎜×ダイヤモンド）143万円　同ペンダント（WG×ダイヤモンド）82万5000円／すべてTASAKI

日本で唯一のサイトホルダー（世界最大大手の原石供給元であるデビアスグループからダイヤモンドを直接購入し、カット・研磨までできる資格）を有するTASAKI。食虫植物がダイヤモンドを飲み込む瞬間のようなユニークなデザインが、これほどまでにラグジュアリーなのは、最高峰のダイヤモンドを使用しているからにほかなりません。左から「デインジャーダイヤモンド」リング（WG×ダイヤモンド）292万6000円　「デインジャーホーンプラスダイヤモンドパヴェ」リング（WG×ダイヤモンド）66万円／ともにTASAKI

鈴木：確かに、ネイルカラーとも好相性です！　新作の「デインジャーホーン」も話題ですね。鋭い角と丸いパールが不思議な魅力を放つデザインです。おおさわさんが今日つけているイヤーカフもこのシリーズですよね。

おおさわ：はい、私も2個づけしてみました。ネックレスもホーンの新作を重ねづけ。小さめの可憐なパールネックレスに角を突き刺したようなデザインに、かなり心を鷲づかみにされています。

鈴木：先ほど話題にあがりましたが、デザイナーのタクーンは、本当にアイディアを形にする天才ですね。

おおさわ：タクーン本人は2017年でクリエイティブディレクターを退いて、その後もTASAKIのデザイナーとして活躍しています。そして彼のあとを継いでクリエイティブディレクターになったのがプラバル・グルン氏。実はタクーンもプラバルも、どちらもニューヨークで活躍するファッションデザイナーなんですよ。

〈左〉タクーン・パニクガル氏。〈右〉プラバル・グルン氏。

〈左〉TASAKIのクリエイティブを大きく変えた、タイ出身、アメリカ育ちのデザイナー、タクーン・パニクガル氏。〈右〉シンガポール出身、ネパールで育ったという現・クリエイティブディレクター、プラバル・グルン氏。

鈴木：なるほど、ジュエリーだけをデザインしてきた人ではないんですね！

おおさわ：ここにこそ、私はTASAKIの新しさ、面白さ、美しさ――もっと言うと、「アート性」の高さの秘密があると感じるんですね。ファッションとアートって、常に互いを意識し合い、影響を与え合い、リスペクトしながらも反発して、新しいモードを作り上げてきたという歴史があります。

鈴木：確かに。絵画や彫刻だけでなく、バレエやオペラといったものも含めた芸術全般が、いつの時代もファッションとは密接な関係にありますね。

おおさわ：その視点が、「バランス」や「デインジャー」のデザインに大きな影響を与えていると私は思っています。だから、TASAKIのパールジュエリーには驚きがあるんです。

鈴木：世界を驚かせる養殖技術から、センセーショナルなデザインまで、ということですね。

おおさわ：そして、こういう驚きこそが新しいお洒落の源になるんです。大人になった今こそ、コンサバではない、攻めたパールのお洒落を極めていきたいですね。

バランスにはこんなバリエーションも！

陰と陽——オリエンタリズムが感じられるグラフィカルなデザインが美しい「バランスユナイト」。黒蝶と白蝶の南洋真珠がダイヤモンドでつなぎ留められ、まるで1つの珠のように胸もとでスイングします。「バランスユナイト」ペンダント（WG×南洋真珠白蝶×南洋真珠黒蝶×ダイヤモンド）199万1000円／TASAKI

イヤーカフはモード感の高いデザインがおすすめです

ここ数年、注目が集まっているアイテムといえば「イヤーカフ」。耳輪部分にはめる手軽さに加え、痛みなどのストレスがないこと、落とす心配のない安定感などから瞬く間に人気がでました。上から「デインジャースコーピオン」イヤーカフ（YG×あこや真珠）39万6000円　「デインジャートライブ」イヤーカフ（YG×あこや真珠）27万3900円　「デインジャーホーンプラス」イヤーカフ（WG）29万1500円　「デインジャーホーンプラスダイヤモンドパヴェ」イヤーカフ（WG×あこや真珠×ダイヤモンド）36万3000円／すべてTASAKI