〔特集〕私の最高レストラン 人生の節目で食した忘れられないあの味、大切な人と過ごしたあの名店でのひととき。今回、さまざまな分野で活躍される方々に「あなたの“最高”のレストランは?」という質問をしました。それぞれの「食」にまつわる思い出を辿っていくうちに見えてきたのは、かけがえのない「人生の物語」でした。
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世界のスターシェフに聞きました
“日本のごひいき”美味アドレス
「おいしいもの」を求めて世界を旅するスターシェフたちが口を揃えて賞賛するのが、日本のレストランのレベルの高さ。おなじみの著名シェフたちに、「これぞ!」という名店を、思い出の味とともに教えていただきました。
レネ・レゼピさん
デンマーク「ノーマ」オーナーシェフ。写真/ Amy Tang
「瓢亭」では15代目のご主人・髙橋義弘さんの、これ以上ないほど伝統を重んじた美しい懐石料理が楽しめます。
レネ・レゼピさん推薦
【瓢亭】
「瓢亭」の八寸に欠かせない、名物「瓢亭玉子」。「全室が茶室としてつくられ、四季折々の風情が楽しめるのも魅力です」。写真/小林庸浩
「菊乃井」のご主人・村田吉弘さんには日本料理アカデミーで京都に招聘していただくなど、昔からお世話になっています。「ノーマ京都」(2023年に2か月の期間限定でオープン。2024年秋にも予定)でも、生産者の方を紹介してくださいましたし、料理の面でもいつも勉強させていただいています。村田さんは日本のポール・ボキューズのような方です。伝統を感じながらも、新鮮な驚きのある素晴らしい体験でした。
瓢亭本店住所:京都市左京区南禅寺草川町35
TEL:075(771)4116
菊乃井本店住所:京都市東山区下河原通八坂鳥居前下ル下河原町459
TEL:075(561)0015
ヴィルヒリオ・マルティネスさん
ペルー「セントラル」ほかオーナーシェフ。
「葡呑(ぶのん)」は日本の伝統的な建築を生かした建物もいいですし、日本料理と、日本酒やナチュラルワインを楽しむことができます。また、私と同じような熱量で美食に向き合う、いろいろな面白い人たちに会えるのがいつも楽しみです。居心地のよい場所で、ここ10年ほど通っています。
ヴィルヒリオ・マルティネスさん推薦
【葡呑】
実家が鮮魚店を営んでいたというオーナーの中湊 茂さんの目利きがきいた、お造りの盛り合わせ、たけのこの土佐煮、春キャベツのおひたし。撮影/本誌・西山 航
「明寂(みょうじゃく)」は、料理がシンプルでミニマル、時にはかつお昆布だしすら使わない、食材の風味を引き出すピュアな味わいに、日本らしい伝統を感じる店です。
葡呑 店内
葡呑住所:東京都港区西麻布4-2-14
TEL:03(3406)2207
明寂住所:東京都港区西麻布3-2-34 西麻布ヒルズ地下1階
TEL:050-3101-3945
(次回に続く。
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