〔特集〕早春の大和路を行く 古都・奈良の椿 椿は日本原産で、文字どおり春を告げる花木。『万葉集』で初めて「椿」という漢字が用いられ、平城京の宮殿や貴族の庭園に椿が植えられたと伝わります。今も「文化としての椿」を大切に守り伝える奈良の人々や古刹を通して、世界に誇れる日本の椿文化を見つめたいと思います。
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鎮守の森に咲き誇る1万本の椿
奈良県 護国(ごこく)神社【奈良市古市町】
県民の長寿を祈り、戦没者の霊を慰めるため、先々代の宮司が約40年前に椿を植え始め、現在では「高円の社」と称される1万5000坪の境内に約1000種1万本の椿が植栽されています。
アメリカで育種された「ティファニー」という名の椿など、西洋椿も多数。早咲きの椿は1月下旬までが見頃。その他の椿の開花時期は3月下旬から4月中旬。写真/奈良県護国神社
樹齢300年以上のヤブツバキの古木や、花弁がクジャクの尾の形をした「孔雀椿」、金魚の尾ひれのように咲く「金魚椿」といった珍種も揃います。
毎年3月下旬に開催される「椿まつり」は、春を告げる神事として地域の人々に親しまれています。
奈良県 護国神社住所:奈良県奈良市古市町1984
TEL:0742(61)2468
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