食器を入れたり食べ物を入れたりフレキシブルに使えて便利な、蓋付きの3段籠。持ち手があるので運びやすいことも気に入っている。籠の中に蘭の花を飾って、アジアンリュクスな趣を演出。Tips4
蓋が付いたアジアの籠を重箱風に
籠は軽くて丈夫なうえ、通気性に優れ蒸れにくいというのも利点の一つ。
多美保さんは、バリで見つけた3段籠の中に食べ物を入れて、重箱や弁当箱のように使うことも多いそう。
素朴でナチュラルな素材感の籠は、プティピクニックなどのアウトドアシーンにぴったりです。
「中に入れる食べ物は、食べやすさにも配慮して。今日は手でもいただける生春巻きを入れています」。
籠の中の生春巻きの下には、鮮やかなグリーンの大きな葉が敷かれ、所々に蘭の花が飾られています。食卓に花を飾るのと同様に、籠の中に小さくて優美な世界が作られていました。
桜モチーフのコップや、唐草模様があしらわれたお皿は、鎌倉彫の老舗「博古堂」製。伝統的な鎌倉彫ならではの存在感と、現代の暮らしに沿ったモダンさを感じさせるデザインが魅力。Tips5
漆器を屋外でカジュアルに使う
「軽くて丈夫な漆の器は、野外のシーンに向いているものもあるんです」と多美保さん。
春巻きのほかに、アジアの籠の中には鎌倉彫のコップとお皿が収まっています。
陶磁器を屋外で使うのはためらわれますが、漆器なら気兼ねなく使え、かつきちんとした雰囲気に。
アウトドアシーンであっても、決してなおざりにせず、“きちんとした食器でおいしく食事をしたい”という多美保さんの意識を感じます。
“漆器”は、あらたまった食卓で使う器として捉えがちですが、本来は堅牢で扱いやすいことが魅力。もっとカジュアルで身近に使いたいアイテムです。
横瀬多美保/Tamiho Yokose
インテリアスタイリスト
東京都生まれ。テーブルコーディネーター、インテリアスタイリスト。テーブルコーディネーターの故クニエダヤスエ氏に師事。女性誌や料理本、百貨店のディスプレイなどのスタイリングに携わる。新旧、和洋を自在に織り交ぜた、モダンでエレガントなコーディネートに定評がある。『家庭画報』とのおつきあいは30年近く。流行や時代の変化をしなやかに受け止めながら、幸福感漂う美しい暮らしを提案し続けている。
『テーブルコーディネートから始まる 美しい暮らしのインテリア365日』 2019年10月2日発売!
『家庭画報』をはじめとする女性誌で活躍する、インテリアスタイリスト・横瀬多美保さん。ご自身の1LDKでの暮らしを1年間にわたり追った『家庭画報.com』の人気連載が、ついに一冊の本になりました。コーディネートの組み立て方、“自分らしい”空間の作り方も初公開! 今すぐ活用できる暮らしのtipsが満載です。