コーディネートは「下から」がおしゃれ上手の近道
靴は、天気や一日のスケジュールに大きく左右されます。晴れなのか雨なのか、歩くのか歩かないのか、誰かに会うのか会わないのか、夜はどんなふうに過ごすのか。それらをきちんと考えた上で靴を決めましょう。
どんな靴にするかで、その日の服のイメージも決まります。詳しくは次回以降にお話しますが、例えば、フラットシューズならタイトスカートは合わない、このパンツだと丈が長すぎるなど、ヒールとのバランスによって、必然的にボトムスも決まってくると思います。
また、選んだボトムスによって、トップスの丈や、ボリューム感をどうすればいいかも見えてくるはず。華やかさを足したい、胸元や手元にインパクトが欲しければアクセサリーを加えて。
そうやって下から順にコーディネートを組み立てていくのが、美しくまとまる秘訣です。
持っていると便利な「万能シューズ」はある?
コーディネートの中では靴が要、と言いましたが、靴をたくさん持っていなければダメ?と思っている方もいるかもしれません。
でもね、大丈夫!自分にとって、どんな服とも比較的合わせやすい一足というのを持っていれば強い味方になりますよ。
靴は履く方の生活スタイルや足の形に合うかどうかによって、好みが分かれるもの。だから、まずこだわって欲しいのはヒールの有無やデザインではなく、色です。色は、自分が多く持っている服の色のものを選ぶというのがポイントです。
靴でなによりこだわるのは「色味」
このとき大事なのは、漫然とグレーとかネイビーとかベージュというだけで選ぶと、ちぐはぐな印象になるので気をつけて。
色には「色味」があります。同じグレーでも青っぽいグレーもあれば黄色っぽいグレーもあります。赤みが強いベージュもあれば、白っぽいベージュもある。この「色味」をあわせないと、コーディネートは決まりません。
たとえば「グレーの服が多いから」と思ってグレーの靴を買っても、色味を合わせなければコーディネートしたときに違和感が出てしまいます。
色味は、肌色、髪色、瞳の色を考慮し、更に年齢も踏まえた上で、自分にとってのベストを見つけましょう。
たいていは、好みの色というのは年代を経ても変わらないもの。だからこそ色の中でも「どの色味なのか」にこだわってみてくださいね。
迷い世代のおしゃれルール:
「色味」にこだわるとあなたの万能シューズが手に入る! 下からコーディネートを組み立てていくことで、一気に完成度が高くなり、かつ時間も短縮できるはずなので、是非試してみてくださいね。
次回は、靴を決めたあと、洋服の選び方をお届けします。7月9日配信予定です。お楽しみに。
迷い世代の服選び…「最近何を着ても似合わない」と悩む“ファッション迷い世代”の女性に向けて、雑誌『家庭画報』で活躍するスタイリストのおおさわ千春さんが、誰でも実践できる服選びのルールとポイントをお届けします。
おおさわ千春/Chiharu Osawa
スタイリスト
雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手がける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優から信頼を得ている。
イラスト/大橋美由紀 編集協力/湯澤実和子