川に見立てた1枝の山帰来をテーブルに流れるようにあしらい、星型の花を別のコップに生けて置いてゆく。あっという間に食卓上に天の川が現れた。「フランスらしい色合いに魅了される」というジャカード織の老舗ブランド「ガルニエ・ティエボー」のコットン製テーブルクロス。洗濯機で何度洗っても大丈夫な堅牢さもお気に入りの理由。Tips2
山帰来と星型の花々で天の川をテーブル上に表現
「ちょっとしたセンターピースがあるだけで、2人分のセッティングであっても特別感が生まれます。天の川にちなんで、向かい合う席の真ん中に山帰来を1枝、長く流れるようにあしらいました」
テーブルに這わせるようにあしらえるつる性の植物は、センターピースに使うのにおすすめの花材なのだそう。
中でも山帰来は水が下がりにくく、可愛らしい実もアクセントになります。切り口を挿した小さなガラス器は、中に入れたフラワーフォームが隠れるように葉や実で覆いました。
さらに、つるの葉の間から、星を連想させるキキョウやテッセンがのぞくよう4か所に配置。花器は透明なガラスコップを使用しています。
小さなアレンジのパーツを作ってそれぞれ組み合わせる方法なら、気負いがちなセンターピースも手軽で簡単にバランスよく作ることができます。
フランス、リモージュの名窯「レイノー」の「PARADIS」シリーズのデザート皿を、「Jaune de chrome(ジョン・ド・クローム)」の白いディナープレートに重ねて。ターコイズの地色に鮮やかな鳥が描かれた絵柄は、どこか東洋的な雰囲気があるデザイン。Tips3
白いプレートの程よい抜け感で、絵皿を楽しむ
この日、七夕の物語と関連づけて、多美保さんは笹の枝に2羽の鳥が描かれたデザート皿を使いました。
「2羽はつがいをイメージして使っています。絵皿は、好きなものを選ぶ楽しみもありますし、使う時にも気分が高まりますよね。シック、シンプルばかりでなく、色や柄に溢れた明るい世界もテーブルコーディネートの面白さ。ぜひチャレンジしてみてほしい」と多美保さん。
そんな華やかなコーディネートを上手くまとめる鍵となるのが白いプレートです。
「白はセッティングの基本となる色です。私が初めて揃えた食器も白でした。華やかな色や賑やかな柄のテーブルウェアも、白が入ることで適度な抜け感が生まれます。洋食器は重ねることで、立体感やおもてなし感を作れるもの。白い器ならどんな色柄も受け止めてくれます」
デザート皿サイズの絵皿であれば購入する際も冒険しやすいはず。額縁の中の絵を替えるように、白いディナープレートをベースに、重ねる絵皿を色々と楽しんでみてはいかがでしょう。