グループ魂のボーカル・破壊を思わせたくなくて……
阿部さんが演じるシンは、ロックスター。阿部さん自身もバンドでボーカルを務めていますが、「グループ魂でもロッカーみたいな格好をしているんですよね」。その印象とは別のものにしたくて、衣装合わせのときに伝えようと思っていたら……。
「メイクもメイクだし、衣装もジャージーで。なんにも言うことないな、監督はすごく考えてくれてるんだなと思いました。ありがたかったですね。曲もHYDEさんが作って、歌詞も自分が歌ったことがないような内容だし。ホントだったら、声もめちゃくちゃ変えたいなと思っていたんですけど、それは限界があって。でも、レコーディングの仕方も自分のバンドのときとは違ったから、出来上がりを聴いてもやっぱり違うんですよね。バックバンドの方たちもすごいパフォーマンスをしてくれたので、すごく助けてもらいました」
三木監督の現場では驚くことも多かったようで「だいたいは扮装して現場でリハーサルをやって本番、みたいな感じが多いと思うんです。でも、リハーサルを撮影日と違う日にまとめてやるのはびっくりしましたね」。会議室のようなところで、ほぼ全芝居をしたそうで、「ステージに見立てたテーブルの上に立って“制圧してやるよ”って言うんですけど……私服でやってるからすごい恥ずかしいんですよ(笑)」。
「よく観てるとわかりますけど、吉岡さんは普通に笑ってます。僕もほぼ芝居してない」という、オーディションシーンにも注目を。