完成した作品を観て、「いい作品でした」ときうちかずひろ監督にお礼
本来は、そのとき感じた気持ちのまま演じたいという遠藤さん。本作の原作者で脚本も手がける、きうちかずひろ監督に初めて会ったとき、少々気を使いながら「語尾を多少自分が言いやすいほうに変えてもいいですか?って聞いたんですよ」。OKが出て、いざ撮影現場へ。そこで要求されたのは、その場にドンと立っていること。でも、遠藤さんは「観てる人が飽きない形はないかなとか、自由に動ける形はないかなと、その場で思いついたこと……たとえば、向こうから歩いてくるのはどうですか?とか、そういう提案を初日から」していたそうです。
しかし、映画製作には時間や製作費の制限も。クランクインしてから数日経った頃、きうち監督から「思ったこと、いろんなこと、入れていったらキリがないから、私が撮りたいように撮らせてくれって言われて。それを聞いたときに、明確に撮りたいものがあるんだと感じたので、そこまでハッキリあるなら監督の言うままにやってみようと思ったんですよ」。結果、最終的には語尾まですべて台本どおりに。でも、「完成したものを観て、監督に“いい作品でした”ってお礼を言いましたね。編集とか撮り方がうまいんですよ、監督は」。
きうち監督とは今回が初のタッグ。「ちゃんと演じきれているのか不安になったこともあったけど、監督の言うとおりに演じてよかった」