【作り方】
1:かに缶は、身と汁に分けておく。
2:ルー・ブランを作る。鍋にバターを入れて弱火にかけ、溶け出したら強力粉を一気に加える。バターは完全に溶けていなくてもよい。
3:木べらで鍋底から全体に絶えずかき混ぜ、焦がさないように炒める。最初は団子状になる。
4:炒めていくと団子がなめらかになり、ツヤが出てくる。木べらで鍋底をかくと跡が残る状態。
5:さらに炒めていくとふつふつと泡立ってくる。泡が立ち、かき混ぜる手応えが軽くなったら粉に火が通った合図。木べらで鍋底をかくと、跡が残らずすぐに戻ってくる。これがルー・ブラン。
6:ルー・ブランに牛乳を少しずつ加え、木べらで手早く混ぜる。牛乳を全部混ぜ合わせたら、かに缶汁も少しずつ加え、しっかり混ぜる。なめらかになり、もったりとするまで混ぜる。
7:火を止め、卵黄を加えて混ぜる。かにの身も加え、よく混ぜる。
8:7をバットに流し入れ、広げて平らにならす。粗熱がとれたらラップをかけ、冷蔵庫で1時間30分以上休ませる。温かいとまとめにくいので、しっかり冷やす。
9:8を16等分する。手にサラダ油(分量外)を塗り、やさしくキャッチボールするようにして空気を抜いて俵形に整える。強力粉の中に置いてしっかりまぶし、余分な粉を落としながら形を整える。
10:溶き卵にくぐらせて余分を落とし、パン粉を全体にしっかりつける。衣がはがれやすくなるのでたねは直に触らず、パン粉の上から。衣は隙間なくつけておかないと、揚げたときに破裂するおそれがある。
11:揚げ油を175~180℃に熱し、10を静かに入れる。柔らかくて持ちにくいようなら網じゃくしにのせて入れる。2~3個ずつ、美味しそうな揚げ色がつくまで40~50秒揚げる。油の温度が低いと衣がはがれたり、破裂の原因に。入れた直後は温度が下がるので、少し火を強めて175~180℃をキープする。
『ル・マンジュ・トゥー 谷 昇シェフの ビストロ流ベーシック・レシピ』は、フレンチの賢人・谷 昇シェフに習う、一生ものの極旨レシピ。1つのメニューを作りながら料理のコツや素材の扱い方がマスターでき、アレンジレシピまで習得できます。メニューは極めてオーソドックスなものばかり。ハンバーグやオムライスなど誰もが作りたい、食べたい人気の洋食からフレンチの本格ビストロ料理まで。
谷 昇(著)
定価:本体1,600円+税
撮影/原 務