迷い世代の服選び 「最近何を着ても似合わない」と悩む“ファッション迷い世代”の女性に向けて、雑誌『家庭画報』で活躍するスタイリストのおおさわ千春さんが、誰でも実践できる服選びのルールとポイントをお届けします。
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自分の“隠したい”と、どう向き合う?
“若くはない、でも老いてもいない……この連載を始めるにあたり、心も体も曲がり角を迎え、何を着たらいいかわからないという世代を、“迷い世代”と名づけました。一年間を通して、さまざまな“迷い”に対して、私なりの考えをお伝えしてきたつもりです。
今回から3回にわたり、総まとめとして、私が一番お伝えしたかったこと――「“マイナスの面”こそ、キレイの原動力になる」をテーマにお話ししたいと思います。初回は、洋服を選ぶ際に、多くの人が意識している“隠す”ことについて、考えてみましょう。
“隠したい”を
お洒落の目的にしないで
迷い世代になると、体の気になるところが増えてきます。お腹もお尻も二の腕も……できるなら、全部服で隠してしまいたい!なんて方も多いかもしれません。
最近買ったのは、長めのチュニック、だぼんとしたワンピース、ウエストがゴムのロングスカート。洋服選びで重視しているのは、体型を上手にカバーしてくれること!――実は、こんな女性は意外に多く、実際私がいただくファッションのお悩みも、どうすれば痩せて見えるか? というご相談が少なくありません。
しかし、以前、この連載でもお話ししたことがありますが、自分を隠そうとするお洒落は、キレイに見えない!が私の持論。
わかってはいるけれど、ついつい“隠す”ことを考えて服を選んでしまう方もいらっしゃいますよね?
大丈夫! これからは、「この服、どう思う?」に本音で答えてくれる人を見つけましょう。
頼りになるお店、店員の見つけ方
若い頃は、それが女友達という方も多いのですが、年を重ねるにつれ、踏み込んだ意見を言ってくれる人は少なくなりますし、親しい人の意見だからこそ素直に聞けない場合も。これから頼りにするべきは、プロの意見。
客観的に素敵か素敵じゃないかを判断して、違うと思ったら、さりげなく他を勧めてくれる。そんなプロの店員さんがいる行きつけのブティックが2軒くらいあると、服選びは劇的に変わります。