続いては、数年前からイタリア料理店が急増しているパリで特に注目されている、こぢんまりした“隠れ家”のようなレストランを、2軒ご紹介します。
2.ポルペット
開店して即人気!ナポリの家庭料理を気軽に味わう
「ポルペット」の看板料理、「ポルペット(仔牛の肉団子のトマトソース煮)」(写真手前)18€と、「ピッツァ・フリッタ(揚げピザ)」(同奥)16€。サウスピガール(South Pigalle)、略して「ソピ(SoPi)」と呼ばれるエリアは、パリ9区の中でも特においしいレストランが集結する地域。この激戦区の一角に、2018年冬にオープンしたイタリア料理店が「ポルペット」です。
「ポルペット」という店名が意味する「仔牛の肉団子のトマトソース煮」など、あたたかみを感じさせる定番の家庭料理が自慢のお店です。
ナポリの家庭料理が勢揃い
オーナーは、イタリア・ナポリ出身の父とフランス人の母を持つ、パリジェンヌのエマニュエル。子供の頃、毎年バカンスを過ごしたイタリア・カンパニア州の味をパリで再現したいと、弁護士から転職し、この店を開きました。
ナポリ風の薄さがおいしい、「ブロッコリーとソーセージのピザ」14€。パリのイタリア料理店では見かけないメニューが多く揃います。「ポルペット」や、ナポリのストリートフードである「ピッツァ・フリッタ」、薄い生地の本場のピザをお目当てに、パリに住むイタリア人たちが大勢通ってくるというから本物です。シェフはもちろんイタリア人です。
青いタイルが美しい、「ポルペット」の店内。©anismartinPolpette
41-43 rue de la Rochefoucauld, 75009 Paris
電話 +33 (0)1 42 81 00 17
営業時間 12時〜14時、19時〜22時30分
定休日 日曜・月曜
https://www.polpette.fr3.テンピレンティ
“ゆったりとした時間”の中、料理と会話を楽しむ
ある日の「テンピレンティ」のランチメニューから、前菜の「モッツァレラと季節のラタトゥイユ、ミント、ゴマ」。前菜は3種類から選べる。11区の、ペール=ラシェーズ墓地に近い静かな通りに面する「テンピレンティ」は、「ゆったりとした時間」を意味する店名のとおり、イタリアらしいのんびりとした雰囲気の漂う店です。
シェフのフランチェスカはサルデーニャ島、サービスとソムリエを担うシルヴィアはトリノ出身。店内では2人が温かく迎えてくれます。
パスタメニューから、「魚のラグーのトロフィ」(トロフィはパスタの一種)。パスタは2種類から選べる。パリで一番の美味といわれるメニューとは?
平日のランチメニューは、前菜とメイン、またはメインとデザートで16€、3品でも22€とリーズナブル。また、他では出合うことのない食材を使った料理が多く揃うことでも人気です。メインのパスタは、熱々の完璧なアルデンテで供されます。店内は、おしゃべりを楽しみながら、気長に「ゆったりとした時間」を味わう常連客でいっぱいです。
ペール=ラシェーズ墓地に近い静かな通りにある「テンピレンティ」。パリで一番おいしいとも評される、「ヴィテッロ・トンナート」(仔牛のツナソース)を味わいたければ、ディナーに訪れましょう。ディナーはアラカルトのみで、イタリアのナチュラルワインとともに楽しめます。
Tempilenti
13 rue Gerbier, 75011 Paris
電話 +33 (0)9 81 01 81 10
営業時間 12時〜15時、19時30分〜23時
定休日 水曜
https://www.facebook.com/Tempilenti-1934413960201556/