――お住まいは湘南とのこと。住み始めてどれくらいになるのですか?
「最初に住んだのは1976~78年で、一度離れて1995年からまた住みだしたから、通算25年くらいかな。今の家は、ドアから海まで歩いて300歩。“どん深”といって、海に入ったとたんに深くなっているから泳げはしないんですが、やっぱり海が近くにあるのはいいですね。何もないところですけど、のんびり砂浜を歩くだけでも気持ちがいい。住みやすいから、移住してくる人も多いですよ」 ――どんな毎日を過ごされているのでしょう?
「もう淡々と毎日を過ごしていますよ。夜は、眠くなっちゃうから午前零時前には寝てしまうし、その分、朝は早く目が覚める……まあ、それは加齢のせいだな(笑)。昔からそうしているように、曲をつくるのは朝と夕方です。改めて考えると、音楽をやっていて本当によかったなと思いますね。あまりしがみつかないようにはしているけど、僕なんか音楽がなかったら何もないですよ(笑)」 ――今後の展望を聞かせてください。
「やってみたいことや、挑戦してみたいことは色々ありますが、その時々の興味でパッと動く性質なので、展望というほどのものはないですね。ただ、磨滅はしないようにと思っています。何事も“こんなもんだろう”と思ったら、本当にその程度のものになってしまう。それは自分がつくる音楽やライブに如実に出てしまうものだし、お客さんもそれを敏感に感じ取る。なので、磨滅しない感性は持ちつつ、これからも淡々とやっていけたらと思います。来年はデビュー45周年。何かしらやると思うので、僕自身も楽しみにしています」 ライブツアー「南佳孝Soloism2017」も開催中。11月23日には石川県、24日には京都を訪れる予定だ。
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南佳孝/Yoshitaka Minami
ミュージシャン
1950年、東京都出身。73年にアルバム『摩天楼のヒロイン』でデビュー。79年発売の「モンロー・ウォーク」を、郷ひろみが「セクシー・ユー」のタイトルでカバーして大ヒット。81年には映画『スローなブギにしてくれ』の主題曲がヒットする。オリジナル曲の創作やライブ活動のほか、ジャズ、ボサノヴァ、ラテンなど、ジャンルを超えたさまざまなミュージシャンとのセッションや、アーティストへの楽曲提供も多数。またCMソングやナレーションも手がける。http://www.minamiyoshitaka.com/