心の平安や日々の安寧を願う想いは、いつの時代も変わることはありません。それはときに“祈り”となり、人々の精神生活を支えてきました。
瞳を閉じ手を合わせる神聖なひとときは、毎日を健やかに過ごす心の拠り所となります。
そんな祈りの場を住空間に創出する品として、仏壇よりも小ぶりで、デザインも豊富な「厨子(ずし)」に注目が集まっています。
飛鳥時代に作られ、法隆寺に安置されている玉虫厨子には、仏像が大切に納められています。宝物や魂などを納める特別な入れ物として存在してきたことがわかります。
現代の生活空間やライフスタイルに合わせた祈りの場として私たちの暮らしになじむ、美しい祈りの「厨子」をご紹介します。
「経筒写しI型」(高さ30×幅15×奥行き15cm)23万円 「月光菩薩 古手金出」3万円/ともにギャラリー厨子屋byアルテマイスター カーテン/トミタ経典を納める筒状の経筒(きょうづつ)をモチーフにした厨子。シンプルなフォルムに厳かさが宿る。濃茶色の欅材の扉を開くと、金箔が外光を受け、安置された仏像を静かに照らす。