家族のあり方と仕事のあり方とは大きく影響しあっていると思う
正義感が強く、真実を曲げることを許さず、融通が利かない。他人からそう評される松岡。その性格が、やがて自身の選択に対して苦悩をもたらすことに。「そこが切なく魅力的に映ればいいなと思って」と玉山さん。
「目の前に誘惑めいたものがあると、そっちに流されていく人が多いと思うんですよ。でも、別に僕はそれが悪いことだとも思わない。それはその人の生き方だから。ただ、その選択をずっと背負い続けることが我慢できるかどうかっていうだけで。どんな職種でも、そういうことはみんなにつきまとうことなんじゃないかなと思います」
さらに、松岡の選択には家族の存在が大きく関わっているため、「仕事に翻弄されて父親像が大きく変わっていくこともあるし、逆に家族関係がよくなっていったりもするし。そのあたりは世のお父さん方が共感できる部分があると思います。お父さんにしかわからないところもあると思うので」といい、自身も松岡の気持ちがわかるといいます。
「仕事がうまくいくとか、その逆とか、仕事のあり方と家族のあり方は大きく影響してくる部分があると思います。僕は仕事がうまくいくとすべてうまくいくって思うようなタイプ。だから、けっこううちのかみさんもフォローしてくれています」
「今回のようなメッセージ性の強い作品は、すごく影響力もありますし、表現として間違ったチョイスをしたくないなと思います」