レストランの地下にあるカーヴ。ディナーがスタート!
日が暮れたら、いよいよディナータイムです。ロビーテラスから庭に出て、隣接するレストランへ移動します。庭に面した全面ガラス越しに見える店内のにぎやかな様子に心躍りますが、案内されたのはレストランの地下。階段を下りた先には、なんとカーヴ(ワイン貯蔵庫)が広がっています。
アペリティフには、からし巻や柿の種など、新潟ならではの食材を使った個性的なアミューズが用意されている。アペリティフはカーヴで
多数のワインが眠るひんやりとした空気の中、ワイン樽の食卓でアミューズとアペリティフを楽しむという趣向は、ワイナリーだからこその楽しみです。
すしをイメージしたというのどぐろの前菜。地元の食材をふんだんに使ったフレンチ
アペリティフの心憎い演出の後はメインフロアへ移動し、コースが始まります。全10品からなるフレンチのおまかせコースには、ぜひワインペアリングがおすすめです。白・赤・スパークリング全6種のワインは、どれもこちらのテロワールが見事に香るものばかり。新潟の山海の幸を効果的に取り入れたメニューがワインに寄り添います。
スパイシーな海老のひと皿には、キレのよい「ブラン・ド・ブラン シャルドネ」を合わせて。メリハリのきいたコースに舌鼓
レストランを率いるのは、東京の名店「ル・ブルギニオン」やフランスで腕を奮ってきた佐藤 龍シェフ。シェフの技が特に光るのが、「香り」のきかせ方。例えば、脂ののったのどぐろの前菜に稲わらの薫香をまとわせたり、甲殻類の濃厚なソースをひいた海老の一皿に、カレーを思わせるスパイシーな香りでアクセントをきかせたり……。時に軽やかに、時にパンチをきかせ、メリハリのきいたコースが最後までワインとのマリアージュを楽しませてくれます。
十日町で獲れた猪肉のロースト。驚くほどに風味がよく、ジューシー。ペアリングでは6種のワインが楽しめる。ワイナリーが今特に力を入れているのが、「アルバリーニョ」(左から2番目)。砂地のこちらの風土に合った、スペイン種のぶどうを使っている。口にすると、奥に隠れた繊細なうまみが溢れ出るように広がる。ディナー後はロビーの暖炉にくつろぐ
ディナーを締めくくる食後のお茶とプティフールは、場所を変えてロビーへ。照明を落とした空間の中に浮かび上がるのは、赤々と燃える薪ストーブの炎。優しくちらつく光に、日常を忘れ、心の底からくつろぐことができるはずです。もう少しワインを楽しみたい方は、もちろんロビーでもオーダーできます。ロビーの一角にあるバーでは、オリジナルのブランデーをセレクトすることも可能。静寂に包まれながら、時間を気にせずに心ゆくまでワインを堪能できるのは、ワイナリーステイの醍醐味です。