パワフルな歌声、トーク、そして生き様で人々を魅了する綾戸智恵さん。インタビューでは、素敵な言葉をたくさんいただきました。私でなければならなかった、何かあるから呼ばれたと信じて取り組んだ
難病の筋ジストロフィーを患いながらも、一風変わった自立生活を送り、まっすぐに力強く生きた鹿野靖明さん。そんな鹿野さんと、彼と出会って変わっていく人々を描いた映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』が完成。大泉 洋さんが演じた鹿野を深い愛情で包む母親・光枝役の綾戸智恵さんに、本作と自身が演じた役について、伺いました。
ジャズシンガーである綾戸さんが映画に出演するのは、2009年公開の『60歳のラブレター』以来、9年ぶり。映画だけではなく、仕事に関しては、「私はなんでも、(オファーが)来たらやるんです」という綾戸さん。それが綾戸さんのポリシー。
「出会いは計算せえへんねん。過去のことは見えるけど、先は見えへん。その過去を見てもうて、呼んでもうてんねんから。何かあって呼ばれた、それが何か自分でもわからんのに、断るも何もない。まずは行ってみよ、と。映画も、女優さんの中からではなく、違うところから引っ張ってきたというのは、反対に考えれば私でなければならなかった。ええこと言い過ぎやけど(笑)。でも、勝手にそう思って、なんか買われてるとこがあるんやろなと、そこを信じながらやりました。そうでもないとやられへんがな、素人やのに(笑)」