松岡修造の人生百年時代の“健やかに生きる”を応援する「健康画報」 5000年以上の伝統を持つヒマラヤ秘教とは、心と体を知り尽くし、完全にコントロールして、「サマディ(悟り)」に到達する教えです。インド政府公認の正統な継承者、相川圭子さんは、究極のサマディに達し、ヒマラヤ大聖者となった史上初の女性。ヨグマタ(ヨガの母の意)の尊称を持つ相川さんの教えと思いに、自身も瞑想を行う松岡さんが迫りました。
前回の記事はこちら>> 鮮やかな橙色の装いで登場されたヨグマタ相川圭子さんは、世界各地で法話と瞑想指導を行うヒマラヤ大聖者。慈愛に満ちた笑顔が人々の心を癒やします。(松岡さん)スーツ、シャツ/紳士服コナカ 靴/ミズノヒマラヤ大聖者 ヨグマタ相川圭子さん
松岡さんの率直な質問の数々に、言葉を尽くして答えてくださった相川さん。現在、現実社会で会うことのできるヒマラヤ大聖者は、相川さんともうお一人しかいません。ヨグマタ相川圭子さん(よぐまた・あいかわ・けいこ)1945年山梨県生まれ。20代でヨガの指導者に。39歳でインドの高名なヨガ・瞑想の指導者パイロット・ババジに出会い、ヒマラヤでの修行に招かれる。40代で究極のサマディに到達。1991年から16年間で18回、世界平和推進のための公開サマディをインド各地で完遂。これまでに3回、ヨガ・瞑想の第一人者としてニューヨーク国連本部に招待され、スピーチと瞑想指導を行っている。『ヒマラヤ大聖者の智慧 瞑想で「本当の自分」に出会う』(世界文化社刊)など著書多数。「何ものにも囚われずに生きたいです」――松岡さん
松岡 最初にお尋ねします。先生は僕らと同じ人間なのでしょうか?
相川 もちろんです。ただ、みなさんとは波動が違うかもしれません。私はヒマラヤ秘教の修行を通して自分の源にある魂と出会い、神を知り、本当の自分になりました。何の恐れも苦しみもなく、幸せです。
松岡 その修行がとてつもなく過酷なものだと聞きますが、少しお話しいただけませんか。
密閉された地下窟で行うヒマラヤ秘教の修行
相川 インドの各地で行った公開サマディは、酸素が入らない密閉された地下窟で、深い瞑想から神と一体となってそこに留まるという、最も困難とされる行です。没入して4日後に復活するまでは、呼吸をすると、自分の吐いた炭酸ガスで死に至るため“究極のサマディ”といわれ、ごくわずかなヒマラヤ大聖者しか成就していません。私は人々に平和と愛のメッセージを届け、真理を証明するため、16年間で18回行いました。
松岡 18回も! 先生は途中で──
相川 1回深呼吸しません? そんなにグッと迫られると(笑)。楽しくいきましょうよ。
松岡 すみません! でも、僕自身は今、無茶苦茶楽しいんです。先生はそんな大変なサマディを途中でやめたいと思われたことはありませんか?
相川 それはありません。準備をして臨みますし、修行は苦しいものですが、同時に喜びでもありますから。
松岡 素晴らしいです。僕はとてもそのような修行はできませんが、先生のおっしゃる「何の恐れも苦しみもなく、幸せ」な境地に少しでも近づくにはどうすればいいでしょう?