5.結成2年目にして早くも日本アイスダンスの歴史を塗り替えつつあるお2人ですが、お2人が目指すアイスダンスカップルのレベルはどのようなものか、そしてそこに到達するにはここからは何が必要だと思われますか?D:お客様に見ていただいて時間を忘れるような、その一瞬だけ別の世界へ誘えるような、プログラムの世界観に引き込める演技ができたらなと思っています。2人が揃って一つに見えるという感覚でしょうか。これは永遠の課題です。
K:アイスダンスはすり合わせが大切で、それぞれの動きやすさとタイミングなどを合わせなければなりません。習得に何年もかかるアイスダンスの技術は繊細ですが、だからこそ魅力がたくさん詰まっている芸術的なスポーツでもあります。日々お互いに会話を重ね、チームとして一丸となり、スケートの技術を鍛え上げていきたいと思います。
ともに3月生まれ、魚座同士の“かなだい”が、誕生月に今シーズン締めくくりとなる世界選手権でどのような演技を披露してくれるのか、楽しみでなりません。
また、4月に行われる「スターズ・オン・アイス2022」の東京公演に、出演することが発表されました。滑るたびにシンクロ率が高まり、ユニゾン(調和)の美しさが進化しているお2人。久しぶりのアイスショーにも期待が高まります。
フランス・モンペリエで行われる予定の世界選手権2022。世界情勢が不安定な中での開催予定となりますが、そんな今だからこそフィギュアスケートがもつ、美と芸術とスポーツを愛する世界中の人たちをつなぐ力が発揮される舞台になることを願っています。
一刻も早く、すべての人たちにとって平和な日常が戻ってきますように。
小松庸子/Yoko Komatsu
フリー編集者・ライター。世界文化社在籍時は「家庭画報」読み物&特別テーマ班副編集長としてフィギュアスケート特集などを担当。フリー転身後もフィギュアスケートや将棋、俳優、体操などのジャンルで、人物アプローチの特集を企画、取材している。
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