香りを纏うことはセルフケアの一部です
調香師 ナタリー・ローソンさん
世界トップの香料カンパニー、フィルメニッヒ社所属。シンプルさと上質さを併せ持つ余分なものを排した香り作りを得意とする。ジバンシイの「ラ コレクション パルティキュリエ」シリーズ、メンズフレグランスの開発にも携わる。Q1 現在のフレグランスの存在意義をどのように感じていますか?
現在、フレグランスは、香りを超えた効用を与えるために存在しています。私たち調香師の存在理由、そしてカスタマーが香水を購入する理由は、喜びを感じ、癒やしやリラックス、心身のバランスを整え、ポジティブな感情を駆り立てることにあります。それはセルフケアの一種でもあるのです。
フレグランスは、もはや男性向け、女性向けの香りということだけではなく、すべての人々に心地よさと自信を与えてくれるものなのです。
Q2 自分自身を託すフレグランスと出会う方法を教えてください。
オープンマインドであることが一番だと思います。フレグランスは進化し、異なる領域、異なる空間へと広がっています。常に新しいチャレンジがあるので、調香師にとってとても面白い時代だと感じています。
Q3 香水の作り手であるみなさんは、香りをどのように楽しんでいますか?
私のフレグランスのつけ方は通常とは少し異なります。私はショップで買える完成品ではなく、自分で試作したものをつけています。しかも、それはたいてい今作っている香りのものです。