“クラウス・マケラ”ヒストリー
©Jerome Bonnet
●1996年/1月17日、フィンランドで音楽一家に生まれる。
●2008年/12歳でシベリウス・アカデミーに入学。チェロ、指揮を学ぶ。10代でフィンランドの主要なオーケストラの指揮をするようになる。
●2018年/22歳でスウェーデン放送交響楽団の首席客演指揮者に就任。東京都交響楽団への客演指揮で初来日公演。
●2020年/24歳の若さでノルウェーのオスロ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任。
●2021年/名門、パリ管弦楽団の音楽監督に就任。
●2022年/オランダの名門、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団が首席指揮者に指名。2027年から10年契約での就任が決定。
●2023年/4月、オーケストラの世界最高峰、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と共演。10月、4回目となる来日公演が予定されている。
『シベリウス:交響曲 第2番&第5番』
ユニバーサルミュージック 3080円【指揮】クラウス・マケラ【演奏】オスロ・フィルハーモニー 管弦楽団【収録曲】「交響曲 第2 番 ニ長調 作品43」、「交響曲 第5番 変ホ長調 作品82」
旅、美術館、カメラとサウナ
オスロ、パリ、アムステルダムを拠点に、ニューヨーク、ベルリン、東京......と世界中を飛び回る日々。
「旅をするのは大好きです。窮屈な飛行機の中を除けば(笑)。常に異なる場所にいて、異なる文化に触れられる豊かな日々に感謝していますし、そういった自分の人生を通して音楽を解釈しているのだと思います。根底には、生まれ育ったフィンランドの風土や、物静かで誠実でシンプルな暮らしを楽しむフィンランド人気質があるでしょうね」
日本では北欧文化への憧れも強く、サウナブームでもあることをお伝えすると、「ワンダフル! もちろんサウナは大好きで毎日入っています。今朝もね」と、いっそう爽やかな笑顔に。
「公演先の街では、時間があれば美術館を訪れます。絵画からインスピレーションを得ることもあり、私の愛する場所です。写真を撮るのも大好きで、いつでもどこでもカメラを持ち歩いています。訪れた場所、出会った人、身近な友人たちなど、日々を記録していく感じ。東京は本当にエキサイティングな街で、ぶらぶら歩いているだけで面白かった。何十回訪れても見きれない気がします」
首席指揮者として4シーズン目を迎えたオスロ・フィルのメンバーと。©Mathias Benguigui / Pasco And C
音楽を愛する日本の皆さんへ
「2023年10月に再び日本に戻れることを本当に楽しみにしています。日本で演奏することは、すべての音楽家にとっての夢。音楽が愛されていると感じられますし、そのことが私たちの心を温めてくれます。
オスロ・フィルとの訪日は初めてですが、私たちにとって非常に重要な場になるでしょう。彼らの魅力が最も引き立つプログラムで臨みます。まずシベリウス。北欧人にとって、子どもの頃から自然に耳にし、影響を受けた、特別な存在です。オスロ・フィルにとっては、100年前にシベリウス自身の指揮で彼の交響曲を演奏したという直接的関係もあります。
ノブ(辻󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀井伸行さん)との共演もとても楽しみです。彼の評判はいろいろな人から聞いていますし、お会いしたこともありますが、共演は初めて。演奏するたびにさまざまな感覚を呼び起こされ、魅了されるショスタコーヴィチのピアノ協奏曲を、ノブと一緒に今の時代にどう表現できるか。皆さんに聴いていただくのを今からとても楽しみにしています」
「日本で演奏するのは、音楽家にとっての夢。音楽が愛されていると感じられます」—— マケラさん
クラウス・マケラ指揮オスロ・フィルハーモニー管弦楽団(ピアノ 辻󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀井伸行) 右/©Marco Borggreve 左/©Yuji Hori
【2023年 来日公演情報】〈プログラムA〉
ショスタコーヴィチ:祝典序曲
ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第2番(ピアノ/辻󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀井伸行)
R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」
〈プログラムB〉
シベリウス:交響曲第2番
シベリウス:交響曲第5番
10月18日(水)【東京】東京芸術劇場コンサートホール〈プログラムB〉
10月20日(金)【静岡】アクトシティ浜松 大ホール〈プログラムA〉
10月21日(土)【愛知】愛知県芸術劇場コンサートホール〈プログラムA〉
10月22日(日)【大阪】フェスティバルホール〈プログラムA〉
10月23日(月)【東京】サントリーホール〈プログラムA〉
10月24日(火)【東京】サントリーホール〈プログラムB〉
10月26日(木)【熊本】熊本県立劇場コンサートホール〈プログラムA〉
※辻󠄀󠄀井伸行さんはプログラムAのピアノ協奏曲に出演。
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