〔特集〕コーディネート拝見から心躍るアイテムまで 春爛漫の器あそび うららかな陽気とともに、テーブルを彩る器でも思いきり春を楽しんでみませんか。集いのシーンをセンスアップするコーディネート術、進化する名窯地への小旅行、贈り物にしたい人気作家のアイテムなど、暮らしに華やぎをもたらす器の「今」にご案内します。
前回の記事はこちら>>・
特集「春爛漫の器あそび」の記事一覧はこちら>>>
器好きのテーブルスナップ拝見
器を愛し、楽しんで使っていらっしゃる4名による、“日常のテーブル” スナップ。お気に入りのアイテムとともにコーディネートのアイディアも満載です。
作家ものの器を主役にナプキンや小物を添えて
保科和賀子さん(ほしな・わかこ)子どものためのチャリティ活動を行う「WStyle」主宰、「アルフレックスジャパン」社長夫人。両親の影響で幼少期から器に親しむ。インテリア、アートにも造詣が深い。
違う作家の作品や、和洋の器を組み合わせるときは、色のトーンや質感を揃えています。自然になじむ色合いの器にはナプキンや小物をアクセントに。手づくりの器は一つずつ異なる表情や手触りも魅力です。テーブルを囲む人との心豊かな時間を想像しながら、隣同士に並ぶ器の見え方も考えてセッティングします。

器の色を青と白に絞った北欧風コーディネート
川上麻衣子さん(かわかみ・まいこ)俳優・ガラスデザイナー。ストックホルム出身で、スウェーデンの小物、自身のガラス器を扱う店、「SWEDEN GRACE」を営む。松屋銀座にて隔年でガラス作品の個展を開催。
小学生の頃から、スウェーデンに行くたびに器を集めており、今でも愛用しています。特に揃えているのは青と白を基調とした器。染付などの和食器も、北欧の器と意外と合わせやすく重宝しています。自分で制作したガラス器と合わせれば、より食卓が涼やかに。使う色を絞ることで、洗練されたテ-ブルが簡単に完成します。

使うほど味が出る、ナチュラルな木の器
こてらみやさんフードコーディネーター・料理家。京都・祇園生まれ。実家は西洋骨董店を営み、器やグラスをこよなく愛す。『まいにち お漬けもの』(世界文化社刊)はじめ著書多数。
須田二郎さんの木の器との出合いは、近所にあったギャラリーでした。漆塗りやウレタン塗装ではない「オイルフィニッシュ」のナチュラルな仕上がりが新鮮で、使ううちに味が出てくるのが魅力です。生木を削って作るボウル類も大好き。時間が経つにつれて出てくる歪みが、人為的には作れない美しさを生み出しています。

カラフルな異国の器を自由な発想で楽しむ
口尾麻美さん(くちお・あさみ)料理研究家・フォトエッセイスト。各国料理とナチュラルワインのお店「HAN」店主。世界各国の家庭料理やストリートフードから着想を得たレシピを書籍や雑誌で提案。
世界各国のバザールや蚤の市を巡り、一期一会の器を集めています。カラフルな色とエキゾチックな柄に一目惚れしたウズベキスタン食器はイスタンブールで出合いました。モロッコの伝統的な陶器である緑の器は、意外に和食ともマッチします。多国籍な器をその日の気分で盛りつけて使ってみると発見があります。

(次回に続く。
この特集の記事一覧はこちらから>>)