手足の関節と筋肉が伸び、血流がスムーズになる睡眠法
人間は仰向きに大の字で寝るのが自然だとご存じでしたか?大の字になると、ふだんの生活では曲がることの多い膝やひじの関節が重力で自然に伸ばされるのです。
また、肩こりがあり、朝目覚めたときに肩や首に鈍痛を感じる人は枕が合わないのかもしれません。
高い枕を使うと首が前に傾き、ふだん頭を支え続けている首の後ろの筋肉の緊張が解けず、慢性的な肩や首のこりの原因となります。
伊藤先生の愛用枕はバスタオル枕。首に負担のない高さで、寝返りもでき、首や肩の緊張もほぐれ、洗濯も楽で衛生的です。
肩や首のこりに効く、のびのび 大の字睡眠
手のひらを上に向け、脚をやや開いて、仰向きに大の字になって横たわる。
《ポイント》
脚と腕を自然に開くと関節と筋肉が伸び、手足の末端まで動脈血が届き、静脈血もスムーズに流れる
首や肩の緊張をほぐす「バスタオル枕」の作り方
(1)バスタオルを二つに折る。
(2)さらに二つに折る。
(3)三つ折りにする。
(4)ひっくり返して、完成。(下写真)
伊藤 剛先生
北里大学東洋医学総合研究所で冷えの研究に従事。
東洋医学(漢方と鍼灸)と西洋医学の両面より、冷え、自律神経疾患、消化器疾患などさまざまな体の不調を研究・治療する。
度重なる怪我や病気を経て仕事に復帰し、周囲から「不死鳥」と呼ばれる。
これも自ら実践している東洋医学のおかげと語る。
撮影/Fumito Shibasak〈i Donna〉 田中 雅(伊藤先生) スタイリング/高橋尚美(静物) イラスト/石坂しづか 取材・文/浅原須美
「家庭画報」2018年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。