以前は高野と同じように無力感に苛まれていたけれど……
高野は、自分には何もできないと葛藤していました。この葛藤は、理学療法士に限ったものではありません。三浦さんも「ずっと悩んでいました。恐らく高野みたいな性格だったので。だから、高野のことはすごく理解できる」といいます。しかしあるとき、気づいたそう。「自分には何もできない無力感みたいなものって、自分への期待があるから持つもの」なのだと。
「自分に何かできるんじゃないかと思って挑んで、できないからどんどん無力感に苛まれていくような流れがあると思っていて。それに気づいて、自分に過大な期待はせず、何もできないと思ってやっています。僕、もともとネガティブで自己評価が非常に低いんですよね。だから、芝居の能力値も低いと思うし、芝居だけじゃなく、自分にできないことはすごくたくさんあって無力さを感じることもたくさんあるんですけど、僕は幸せなことに助けてくれる人がたくさんいて。できないことは助けてもらえばいいし、自分ができることでは助ける、って思っています」
「できないことはできない、それでいいんだと気づいたきっかけは、できないことを助けてくれるいい友達が周りにたくさんいたから」