容易な取り組みでないことは確かですが、「日本の若いスケーターたちにとっても、アイスダンスを目指すことは引け目ではなくて、プラスなことだと思ってもらえるように環境が変わってくればいい。少しでもきっかけになれたら」と村元選手。囲み会見から見えてくる、アイスダンスへの愛とお互いへのリスペクト
そんな中飛び込んできた、髙橋選手と村元選手のアイスダンスカップル結成のニュース!
囲み会見でのお2人は、一緒にアイスダンスを滑ることができる喜び、そしてアイスダンスの魅力を日本の皆さんに知ってもらいたい、という気持ちがキラキラな笑顔から溢れ出ていました。
欧米に比べ、日本では圧倒的にシングル競技の人気が高い現状ではありますが、このカップルの誕生により日本アイスダンス界が今まで以上に脚光を浴びることは間違いありません。2人の勇気ある決断と使命感に拍手を送るとともに、心から応援したいと思います。
すでに囲み会見の詳細は報道されているので、語ってくれた中から印象的だった言葉をいくつかご紹介します。
1)――2022年の北京五輪を目指すという発言がありましたが、そこに向けてのお2人のお気持ちを聞かせてください。
D かなちゃんはかなちゃんで、もっとアイスダンスの世界を知りたい、追求していきたいという気持ちと、僕は僕で、スケートの広がりを知りたい、アイスダンスの世界を知れば、もっとスケートというものの広がりがわかるかなと思いました。最終的にはそこが一番なんですけれど、やっぱり現役として競技者として向かうに当たって、(2022年の北京五輪という)大きな目標を掲げることはすごく大事なことで。それが簡単ではないことはお互い承知の上で、でも、北京五輪を大きな目標の1つとしようと(アイスダンスのカップルを)やるとなった時に、一緒に決めました。
2)――カップル結成を決める上で心に残ったことは何かありましたか?
村元哉中選手 今年の7月に新潟のリンクで初めて一緒に滑った時に、「難しくて無理」というのと「楽しい」のどっちかに転ぶだろうなと思っていたのですが、大ちゃんから「楽しい!!」という一言があって。それがすごく嬉しくて印象的でした。
3)――競技会でのシングルとしては、今度の全日本選手権を最後にと決めた理由は?
D アイスダンスを一緒にやりたいとなって、本当は今すぐにでもやりたい、やらなければならないのですが、やっぱり前回引退したときに中途半端にフェイドアウトしていった感じがあったので。今回は先に、全日本選手権が最後の試合になると、応援して下さる方々にお知らせして次に進みたいなという気持ちがあって、かなちゃんに我慢してもらって、全日本まではシングルをやろうと決めました。
というわけで、日本の男子シングルの魅力、実力を世界に知らしめ、牽引してきた髙橋選手の競技会でのシングルステージは、2019年を持って幕を閉じることとなりました。