演技中、宇野選手の代名詞でもあるクリムキンイーグルを披露したアレクサンドラ・トゥルソワ選手。身体能力の高さを生かした見事な出来栄えでした。アレクサンドラ・トゥルソワ選手 ロシア
FS「ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』より」
160.53点 1位
興奮のどよめきと、衝撃のざわめきと。今シーズンシニアデビューしたばかりの15歳、ロシアのトゥルソワ選手の演技が始まった会場は、異様なボルテージに包まれました。
冒頭の4回転サルコウ、4回転ルッツ、4回転トウループ-3回転トウループを成功させ、後半にコンボで跳んだ4回転トウループも着氷。4回転4本です。しかも、どのジャンプも軽々と跳び、その高いこと。5回転行けてしまうのでは?と思ったほどでした。この日、会場が一番盛り上がったのは言うまでもありません。あまりに凄すぎて、笑ってしまいました。
女子の前に行われた男子チームに入って演技したとしてもネイサン・チェン選手、宇野昌磨選手、ヴィンセント・ジョウ選手に次ぐ4位ですから!(笑)
観客の皆さんだけでなく、演技を見守っていたネイサンたちもスタオベして拍手を送っていました。トゥルソワ選手の魅力はジャンプだけではなく、スケーティング技術も高いこと(
記事はこちら>>>)。ジャパンオープンのプロトコルを技術点だけで見ると、1位のネイサンの点数98.67点に次ぐ、2位の97.51点というハイスコアを獲得しています。スピンやステップも美しく、ジャンプ以外の場面も飽きさせません。今回は構成要素に入れていなかったトリプルアクセルも練習中とのことで、そこをマスターしたら鬼に金棒状態と言えます。
トゥルソワ選手とともにシニアに上がったアリョーナ・コストルナヤ選手、アンナ・シェルバコワ選手とそろい踏みのロシア女子旋風、間違いなくやってきます。いったい、記録がいくつ塗り替えられることになるのか……。
トリプルアクセルを武器に、世界と肩を並べる紀平梨花選手との競演も楽しみですし、今季の女子からも目が離せません。