残暑が厳しいこの時期、たっぷりと汗が染み込んだワンピースやブラウスなどのお洒落着を、何回着たらクリーニングに出しますか？「汗や皮脂などの汚れは、時間が経つほど落ちにくくなるため、できるだけまめに洗うことをお勧めします！」と答えてくださったのは、ライオンで「お洗濯マイスター」として活躍する大貫和泉さん。 とはいえ毎回クリーニングに出すのはちょっと考えてしまいますよね。 洗濯用洗剤の製品開発や調査を20年以上にわたって行う、まさに家庭における洗濯のプロに、自宅でできる夏物衣類の洗濯について伺いました。 【自宅でお洗濯】バルーンシルエットの布帛のワンピースを自宅で洗いたい
凝ったデザインの布帛ワンピースは、水洗いをすると繊維が傷んだり型崩れする先入観から、 もっぱらクリーニング店にお任せという方も多いでしょう。 でもお洗濯マイスターの大貫さんからは、「洗濯表示が水洗い可なら、自宅で簡単にお洗濯できますよ！」との頼もしいお返事が返ってきました。
まずは「部分お手入れ」から教わる
とはいえ、着用してすぐには洗濯できない場合もありますよね。
そんな方のために、応急措置としての「部分お手入れ」について教えてもらいました。 持ち込んだのはネイビーの布帛生地のワンピース。気になっているのは「汗の輪シミ」です。 大貫さんによれば、「輪シミは着用後のお手入れで『シミを定着させない』ことが大切」とのこと。 確かに自分でケアできると、お手入れしながら綺麗な状態で数回は着ることができるし、クリーニングに出す回数も減らせそうです。
夏はすぐにこんな状態になる「輪シミ」
汗が乾くと、この通り輪ジミに。特に濃い地のワンピースの場合は、シミが浮き上がり悪目立ちします。
洗剤を使わず、タオルで汗ジミをとる！
まずは直接肌に触れる衣類の内側から、汗を吸い込ませる感覚で、水で濡らして固く絞ったタオルを脇の下に押し当て、汗ジミを吸い取ります。 その後、乾いたタオルでしっかりと押さえて、余分な水分を吸い取ります。
外側からも同様に、固く絞ったタオル→乾いたタオルの順に、衣類の脇の下の汗を吸い取ります。 
背中にも汗ジミがあれば同じ工程を繰り返し、一晩陰干しをして水気を十分に飛ばしてからクローゼットにしまいます。 「着用後すぐに洗濯ができない場合は、こうした応急処置をすることで、シミが定着することを防げます」（大貫さん）。 【洗濯のプロに聞く、自宅洗いのQ＆A】
Question. 自宅で洗える？洗えない？その見分け方は？ 自宅で洗える洗濯表示の見方を教えてください!Answer. 基本的には、桶マークに×印がなければ家庭で水洗いできます。桶に手のマーク(図1)が入っている場合は手洗い、それ以外なら洗濯機もOK。 桶の下に横棒がついたマーク(図2)は、 洗濯時の強さを示し、1本が「弱い」、2本が「非常に弱い」という意味です。横棒2本の場合は、洗濯機の「弱水流コース」または「手洗いコース」などのやさしいコースで洗いましょう。 １本の場合でもお気に入りの衣類やデリケート衣類なら、やさしいコースで洗うことをお勧めします。 
図１
図２
桶マークに30、40など数字が入っている表示もありますが、これは数字が示す水温以下で洗うという意味です。 2016年12月に洗濯表示記号が改定されました。 その数、なんと41種類。とても全てを覚えられないという方のために、ライオンではアプリを作成。 従来の絵表示を含め、新しくなった洗濯表示をすべてチェックでき、洋服に適した洗濯方法が手軽に確認できます。 http://acron.lion.co.jp/app/ 
