『家庭画報』2017年3月号の創刊60周年記念大特集『京都の醍醐味』の担当編集、中澤編集長代行が語る京都取材の歳時記。第2回では、祇園祭とともに駆け抜けた夏の京都の魅力をお届けします。
一年中「祇園祭」のことを考えている、京都の人たちと過ごした夏
暑かった。
2016年の夏は、とにかく暑かった。京都の人は、夏が近づくと「祇園さんやし、暑いなぁ」と、よく言います。その表情は、どこか高揚していて嬉しそう。暑さとともに祇園祭の季節がやってくる。京都の人にとって、暑くないと祇園祭らしくないのでしょう。夏のページにご登場いただいた
桑原専慶流14世家元の長女である桑原櫻子さんも、毎年氏子町の町衆の一人として「浄妙山」の準備をし、家族とともに夏を、祇園祭を迎えます。