吉田さんが演じる摂津は、弁護士らしさを一番持っている人物
是枝裕和監督が初めて挑んだ心理サスペンス『三度目の殺人』で、殺人事件の容疑がかかる三隅(役所広司)を弁護する弁護士・重盛(福山雅治)の同期弁護士・摂津を演じる吉田鋼太郎さん。完成披露試写会で舞台挨拶に立った際には「(福山さんと)同期というだけで無理がある」と話し、観客を笑わせていた吉田さんですが、そもそも摂津は検事をやめて弁護士になった人物です。
「ヤメ検っていうらしいですね。摂津は、いわゆる法曹界を渡り歩いている、ちょっとうさんくさい感じの人(笑)。 法廷に真実は必要なくて、最終的に顧客の利益になればいいという、重盛と同じ立ち位置にいるんですよね。 ただ、重盛は徐々に真実ってなんだろうと考え始め、摂津はそんな重盛を心配するというか引き戻すというか。あくまでビジネスライクな弁護士。 でも、じつは弁護士らしさを一番持っている人だと思いますね。駆け引きだったり取り引きだったりをする、弁護士の典型だと思いながら演じていました」