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更年期やひどい鬱を乗り越え、輝く86歳。現役医師・村崎芙蓉子先生の「愛すべきパワーの源」

2022.03.24

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村崎芙蓉子先生(女性成人病クリニック院長)


日本で初めてホルモン補充療法(HRT)専門外来を開いたことで知られる村崎芙蓉子先生。86歳の今も素敵な村崎先生のご体験から、人生100年時代を輝いて生きるためのヒントを教えていただきました。

人生100年時代を輝いて過ごすために。心身健やかな毎日をサポートする「医療」&「生き方」を学ぶ



村崎芙蓉子先生
むらさき・ふよこ 1935年東京都生まれ。循環器内科医。東京女子医科大学卒業。92年57歳で「女性成人病クリニック」開院。日本の女性ホルモン補充療法の先駆者で、男性ホルモン補充療法も提唱している。「女性ホルモンで骨を支え、男性ホルモンで筋力を補って日々のパワーを維持しています」

衰えた筋力の救世主!? 男性ホルモン補充療法


一錠のエストロゲン(女性ホルモン)で自身の更年期症状が劇的に改善した経験から、29年前、日本で初めてホルモン補充療法(HRT)の専門外来を開いた村崎芙蓉子先生。

86歳になる今も、現役医師として週に3日、銀座にあるクリニックで元気に診療にあたられています。

そんな村崎先生がご自分の異変に気がついたのは、2020年夏休み明けのこと。日本がコロナ禍に見舞われてから初めての夏。ステイホームを守って10日ほどの夏休み期間を自宅で過ごしたのち、いつものようにクリニックに向かっていたときでした。電車に乗ろうとした際、ホームとの隙間が急に怖くなり、立ちすくんでしまったのです。

「引きこもっている間に下肢の筋肉が急激に萎えてしまったんですね。階段の上り下りも不安になってしまいました。ウォーキングを始めたり、方法を模索してみたのですが、衰えた筋力を取り戻すのは容易ではありません」

そこで60代の頃、気力、活力、筋力に対する有効性を試みた男性ホルモン(テストステロン)の補充療法にも取り組むことを決意。今までは注射かクリームしかありませんでしたが、海外の経口薬を入手可能な医療ルートができたことも大きかったといいます。

「男性ホルモンを治療に使うお話をすると驚かれるかたも多いです。でも女性にも卵巣や副腎から分泌される微量の男性ホルモンはあり、筋肉や骨にも有効に働いているんですね。それが年齢を重ねると減少してしまう。

人の心身はまだ100歳仕様に追いついていないんです。女性ホルモンも男性ホルモンもない状態で生きていくのは大変なので、お辛ければ目的に応じたホルモン補充療法を試してみることをおすすめします」




村崎先生が歩んできた
ホルモン補充療法(HRT)との日々


52歳
閉経し、耐え難いほど重い更年期症状が始まる。動けないほどの疲労感、冷え、不眠、顔の乾燥など

54歳
ホルモン補充療法にて女性ホルモン(エストロゲン)を恐る恐る一錠服用してみた。翌日驚くほど劇的な効果が現れ、体も動き、やる気も甦った。以降約10年間、しっかり毎日服用した

65歳頃〜
エストロゲン効果になれが出てきた。服用し始めた頃のような活力を感じなくなったが、骨を維持し肌の乾燥を防ぐため、間歇(かんけつ)的服用を続ける

83歳〜
筋肉の衰えも感じ始めたことをきっかけに、女性ホルモンと並行して男性ホルモン(テストステロン)の医療を開始

86歳
エストロゲン、テストステロンの血中濃度を測りながら、効果的な使用法を模索中



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