気せわしい現代こそ、のんびり湯治が必要です
栃木出身の友人から「冬になると両親が湯治に行く温泉が鄙びていていい」という話を耳にしていましたが、それこそがまさに今回の「川治温泉」。鬼怒川温泉のさらに山を2つほど越えたところにあるこの温泉は、江戸の頃からの名湯。新選組の土方歳三が傷を癒すために滞在したというエピソードも残る「薬種の湯」です。
冬といえば温泉です。昔ながらの湯治のように長い日数を温泉場で過ごす、というのはなかなか難しいけれど、1泊2日でも上手に温泉と付き合いたいもの。客室に置かれた「界のうるはし現代湯治」というパンフレットには、温泉に入るときの呼吸法やストレッチなどが書かれており、より効果的な入浴法などを学ぶことができます。
広々とした大浴場には、露天風呂も2つ。なめらかな肌触りのお湯に浸かりながら、至福の湯浴みができますが、くれぐれも水分補給を忘れずに。さらに客室でのマッサージの提供も始まり、リラックスタイムの過ごし方の幅も広がりました。
露天風呂にもひょうたんライトが灯ります。この岩風呂のほかに、御影石の露天風呂も。開放的な気分で湯浴みが楽しめます。「傷は川治、火傷は滝」との言葉も伝わる名湯。アルカリ性単純温泉の湯はさらさらで、神経痛、間接のこわばりなどにも効能あり。