自然の恵みを上手に生かした、里山の知恵と技に触れる
ポカポカに温まったら、館内にちりばめられた「里山」を見つけに行きましょう。ロビーには、瓢箪をモチーフにした和モダンな明かりが揺れています。
益子の作家による、ふくべ細工をモチーフにした「ひょうたんライト」は、「星野リゾート 界 川治」オリジナルデザイン。一つとして同じものはありません。そして、昔ながらの縁側や土間をイメージしたエリアもあり、伝統の手仕事にまつわるさまざまなアクティビティが行われています。たとえば栃木・鳥山の伝統工芸である「紙漉き」。
石臼を使った「きなこ作り」も、ぜひお試しを。百聞は一見に如かず、思いがけない石臼の重さや香り立つ豆の香ばしさに、驚かれることでしょう。
臼を引く、お隣のお客さまとも、お話が弾みそう。どこか懐かしさを覚えるこの里山の空間が、お客さま同士の心の距離も縮めてくれるのかもしれません。
「きなこ作り」は、お好みの大豆選びから始まります。一生懸命ひいたきなこは、葛餅にかけていただきましょう。エントランス横にある水車小屋は休憩処に。水を汲んだり、脱穀したり、里山の大切な動力だった水車を内側から見るのも興味深いものです。★「星野リゾート 界 川治」おすすめ味土産小麦粉で作られた素朴なお菓子、かりんとう。「界オリジナル」はほうじ茶味と抹茶味の2種。里山の旅の思い出にぴったりです。1袋550円(税別)
取材・文/露木朋子 撮影/西山 航