大舞台でも動じない
不動、不変のメンタルが最大の武器
銀メダルに輝いた宇野昌磨選手
そして羽生選手に勝るとも劣らない拍手喝采を浴びたのが宇野昌磨選手。
SP「四季 協奏曲第4番『冬』」では111.68点の羽生選手、107.58点のハビエル・フェルナンデス選手(スペイン)に続き、104.17点で3位に。ボーヤン・ジン選手も103.32点で4位に入り、100点以上が4人もいる、史上まれに見る激戦となりました。
ひとつのミスで表彰台に乗る顔ぶれもメダルの色も変わってくる、極限に緊迫した状況。そんな中、宇野選手はFS「歌劇『トゥーランドット』より」で冒頭の4回転ループこそ転倒したものの、そのあとは大崩れすることもなく、スピードも落ちず、202.73点を獲得。ハビエルを逆転して、銀メダルを手にしました。
ネイサン・チェン選手(アメリカ)、ミハエル・コリヤダ選手(OAR)……。優勝候補といわれながらも、まさかのミスが続き、実力を発揮しきれない選手が何人も出た中で、「オリンピックは違うよと言われていましたが、ほかの試合とどこが違うのか、最後までわかりませんでした」と語る宇野選手。
しかも彼のすごいところは、自分に思い込ませるためでもなく、虚勢を張っているわけでもなく、素でそう思っているところが本当に稀有なメンタルの持ち主だと思います(笑)。さすがに多少は緊張しているのだと思いますが、本人のセンサーに引っかかるほどには不安定にならない。この平常心をキープできるところが宇野選手の安定した演技に繋がっていることは間違いありません。
ロイター/アフロ