イギリス王室ゆかりの薔薇
最後にご紹介するのは、王室ゆかりの品種「プリンセス・アン」です。エリザベス女王の第1王女アンにちなんで名づけられたそうです。八重咲きのピンク色の花は毎年見事に咲き誇り、ハイクレア城を訪れる人々の目を楽しませてくれます。
「レディ・フィオーナ」と呼ばれるバラは、まだありませんが、いつの日かきっと登場することでしょう。私が想像するにその薔薇は、朝霧の中で甘い香りを放ちながら夢見心地に咲く、大輪のオフ・ホワイトのティー・ローズ種ではないでしょうか。
プリンセス・アン/PIXTA次回も引き続き、ハイクレア城の華麗なガーデンについてお届けします。「
ハイクレア城に暮らす」第8回は、3月26日(月)配信予定。
●フィオーナ・カナーヴォン伯爵夫人/ロンドン生まれ。6人姉妹の長女。 セント・アンドリューズ大学で英語とドイツ語を専攻、ロンドンで国際会計士として働く。1999年カナーヴォン伯爵と結婚。一人息子エドワードの母。ハイクレアのガイドブックをはじめハイクレアに関する数々の著書を出版、歴史家として知られる。趣味は乗馬、読書。オフィシャル・サイトは
https://www.ladycarnarvon.com/ 山形優子フットマン/Yuko Yamagata-footman
フリーライター
上智大学文学部社会学科卒業。カルフォルニア州立大学心理学科でヒューマニスティック・サイコロジーを専攻、修士課程修了(ロータリー財団奨学生)。新聞記者を経てフリーライターに。在英約30年。イギリス人男性と結婚、3人の娘の母。著書に『憧れのイングリッシュガーデンの暮らし』(エディシォンドゥパリ)、『なんでもアリの国イギリス なんでもダメの国ニッポン』(講談社文庫)他。