〔特集〕新時代の王室を祝い、活気ある街を旅する 新しい英国 2023年5月6日、エリザベス女王のとき以来70年ぶりに戴冠式が行われました。新国王チャールズ3世誕生に沸くイギリスで、王室ゆかりの場所と、ロンドンから少し足を延ばして訪れたいマナーハウスへご案内します。
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優雅に美食を楽しむ、豪華列車の旅「ブリティッシュ・プルマン ベルモンド・トレイン(British Pullman A Belmond Train)」
海外の観光客だけでなく、英国人の特別なお祝いの場としても利用されている。1920年代前後に完成した装飾は当時の面影を残しつつ、しっかりと磨き上げられ、維持されている。
19世紀後半より欧州からトルコなど東の国まで疾走した豪華列車「オリエント急行」は、王侯貴族や外交官、裕福な旅行者に愛用されていました。今でも英国国内を走る「ブリティッシュ・プルマン」は、大英帝国の輝かしい時代を映す「動く優雅なレストラン」として人気です。
乗客の大半が英国人で、記念日やお祝いの席、プロポーズの場になっています。エリザベス女王が乗車された「グエン号」、アガサ・クリスティの映画『アガサ』の舞台になった「ゼナ号」など、全11の客車にはそれぞれの歴史があり、内装もすべて異なります。寄木細工で装飾された壁、アールデコの椅子やランプは格調高く、王侯貴族の薫りが漂います。
出発はロンドンのヴィクトリア駅。専用のプラットフォームではドレスアップした乗客で賑わっています。席に案内されると、グラスにシャンパンが注がれます。約5時間で英国南東部ケント州をまわる「ゴールデン・エイジ・オブ・トラベル」の旅。車窓の田園風景に包まれ、贅を尽くしたフルコースのランチが始まります。
本日のメイン料理は、ローストラムに豆とミントのピュレ、ブロッコリーの付け合わせ。重厚な銀のカトラリーでいただく。クリスタルのグラスには、ロゼや白ワイン、赤ワインが何度も注がれる。
常に気を配り、優雅な気分に浸らせてくれるスチュワードさん。
ヴィクトリア駅の専用待合室の前でライブが始まると、すでにタイムスリップした気分に。
この列車に一歩踏み入れると、約100年前の大英帝国の華やかな世界が広がる。
各車両のトイレのフロアも必見。美しい緻密なモザイクで、神話のシーンなどが描かれている。
一度は体験してみたいロンドンからの日帰りツアー車窓からの田園風景を眺めながら、途中下車をせずに車内で優雅にランチをいただく日帰りコースや、『オリエント急行殺人事件』をモチーフとする豪華列車で発生した殺人事件の推理を、乗客とキャストで楽しむといったものもある。
そのほか、バースやチャッツワースといった目的地までランチを楽しみながら移動し、現地で観光、復路ではディナーをいただく日帰りのコースもある。母の日、クリスマス、ニューイヤーなどの特別プログラムなど、一年を通して多彩なツアーが用意されている。1名340ポンド~。
www.belmond.com/trains/europe/uk/belmondbritish-pullman/日本でのお問い合わせ/takahiro.itoh@belmond.com
※次回に続く