〔特集〕進化した貸し切り車両や最上級シートで 贅沢な列車時間を 『ゆったりとくつろげるソファ席、扉が閉まる完全個室、美しい風景が眺められる窓向きのカウンター席など、これまでの列車の座席の概念を覆す車両が続々と誕生しています。贅沢な移動時間を約束してくれる、全国9列車の旅へご案内します。
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雄大な桜島の風景を旅する
【36ぷらす3・黒の路】鹿児島中央駅(鹿児島県)→ 宮崎駅(宮崎県)
町を見守るように聳える桜島、きらきらと輝く錦江湾。列車が進むにつれ、景色は徐々に変わり、やがて車窓には霧島の深い緑が広がっていきます。
それらを愛でながら粋を凝らした車内でいただくのは、鹿児島色あふれるフランス料理のランチ。時折車内に流れる地元のエピソードからも、この地の豊かさ、奥深さが伝わってきます。
ぐるっと九州を一周する「36ぷらす3」。九州は世界で36番目に大きい島ということからこの名が。
JR九州の「36ぷらす3」は、列車旅の醍醐味と九州各県の風土を満喫できる特急列車。福岡から鹿児島、宮崎、大分、佐賀、長崎の九州7県を巡るルートを5つに分け、各曜日ごとに列車が運行されています。
6両のうち、1号車と6号車は畳敷き。組子の窓枠や緞通のソファなど九州の伝統工芸が光るラグジュアリーな内装だ。「黒の路」では鹿児島市「フランス厨房 旬彩」のランチを。鹿児島県で水揚げされた魚介、黒毛和牛、豚肉など多彩な地の素材が楽しめる。
金曜日「黒の路」は鹿児島中央駅を昼前に出発して昼食、下車をして買い物なども楽しめるおもてなし駅を経由し、夕方宮崎駅に到着というスケジュール。列車旅の前後は思うままにプランできる使い勝手のよさも魅力的です。
4号車は、地域に由来する車内イベントなども開催される。染付を思わせる藍色が印象的な空間だ。
ホスピタリティあふれるクルーとの会話も旅の思い出に。
「36ぷらす3」を軸に憧れの宿へのステイ、お目当てのレストランや町歩きなど、自分だけの夏旅を考えてみてはいかがでしょう。
DISCOVER KYUSHU EXPRESS 787
36ぷらす3・黒の路(金曜日ルート)
●運行日2024年は6月・7月運休。8月以降の毎金曜運行(8月9日、年末年始は運休)
●運行区間鹿児島中央駅→宮崎駅
●予約乗車日の1か月前の10時から。ランチプランは乗車日の5日前まで
公式HPで予約可。要予約
●料金の目安1名1万3600円(ランチプラン)~。ご紹介した1号車は1個室3名~4名、1名1万8600円。
●お問い合わせJR九州 36ぷらす3 TEL:092(474)2217(9時30分~17時 火曜定休)
https://www.jrkyushu-36plus3.jp/(次回へ続く。
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