〔特集〕進化した貸し切り車両や最上級シートで 贅沢な列車時間を 『ゆったりとくつろげるソファ席、扉が閉まる完全個室、美しい風景が眺められる窓向きのカウンター席など、これまでの列車の座席の概念を覆す車両が続々と誕生しています。贅沢な移動時間を約束してくれる、全国9列車の旅へご案内します。
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夏の北海道の大自然を豪華クルーズトレインで駆け抜ける
【ザ・ロイヤルエクスプレス】札幌駅→帯広駅 釧路駅→網走駅 北見駅→札幌駅(北海道)
2019年にスタートした「ザ・ロイヤルエクスプレス北海道クルーズトレイン」は、毎年発売と同時に予約が殺到する大人気のツアー列車。札幌駅を出てから道東、道北を抜け、再び札幌に戻る3泊4日の旅で、夏の北海道の魅力を楽しみ尽くすことができます。
一番の醍醐味は、列車に乗ったまま、車窓から北海道各地の素晴らしい景色を眺められること。旅の序盤では、明治時代から日本の鉄道三大車窓といわれる十勝平野の絶景が広がります。釧路湿原では、運がよければタンチョウヅルやエゾシカに出会えることも。
「ザ・ロイヤルエクスプレス北海道クルーズトレイン」は、黄色のディーゼル機関車2両、白の電源車1両にダイニングカーやライブラリー、展望車など5両を足した計8両編成。釧網本線の車窓から左側には、日本最大級の湿原である釧路湿原が広がる雄大な眺めに息をのむ。大自然に生息する動物たちとの出会いを楽しめるチャンスも。
川湯温泉~網走区間は、唯一、北海道で列車内から風光明媚なオホーツク海の景色を堪能できる“特等席”。旭川から札幌に戻るフィナーレでは、石狩平野の広大な田園風景に癒やされつつ、旅の思い出に浸りましょう。
北海道のダイナミックな自然、車内で楽しめる北海道の食の恵み、スタッフの温かいおもてなしを体験できるオンリーワンのツアーは、今年で5周年を迎えます。2024年はすでに完売なので、今から2025年の夏旅の候補に入れておいてはいかがでしょうか。
豪華なダイニングカーで北海道の食を堪能 ── ザ・ロイヤルエクスプレス
車窓からの景色と並ぶ「ザ・ロイヤルエクスプレス北海道クルーズトレイン」のもう一つの魅力は、車内でいただくコース料理です。
旅の始まりには、千歳市の寿司の名店「すし心 福籠」の江戸前寿司を。続いて釧網本線エリアでは、鶴居村「ハートンツリー」の創作料理、石北本線の北見エリアでは「割烹 うめ笹」の日本料理を。
旭川から札幌へ向かうフィナーレでは、美瑛「Valore」の創作イタリアンと、ここでしか食べられない北海道産の食材を使ったコース料理を堪能できます。
美瑛の創作イタリアン「Valore」の才田 誠シェフによるコースの一部。地元の生産者たちと素材を吟味し、美瑛野菜の味を最大限に生かした料理に誰もが舌鼓を打つ。
5号車・6号車のダイニングカーは組木の窓枠や格天井が豪華な雰囲気を演出。
数々の豪華列車の車両デザインを手がけてきた、水戸岡鋭治さんによる美しい内装。上写真は5号車のダイニングカー。ウォールナット材のシックな色調の空間でラグジュアリーな気分に。写真/ドーンデザイン研究所
食事中にはヴァイオリニストの大迫淳英さんによる演奏が、食事のひとときをいっそう優雅に盛り上げてくれます。
区間によっては、電源車両が後ろに移動する。先頭車両から緑の中を走り抜けていく景観を楽しもう。写真/櫻井 寛
北海道以外にも、2024年秋には伊豆・静岡、その後は四国のツアーも予定があるのでぜひチェックを。
ザ・ロイヤルエクスプレス
「北海道クルーズトレイン」●運行時期2025年8月・9月
●運行区間1日目 札幌駅→帯広駅
2日目 釧路駅→摩周駅→川湯温泉駅→網走駅
3日目 北見駅→旭川駅
4日目 旭川駅→札幌駅
●予約運行の約3か月前から。
公式HPまたは郵送で要予約
●料金の目安1室1名利用119万円~、1室2名利用(1名)85万円~。
※料金には宿泊代や夕朝食代、車内での食事や飲み物、旅行行程の移動交通費などを含む。
●お問い合わせTHE ROYAL EXPRESS ツアーデスク
TEL:03(6455)0644(10時~17時)
火曜・水曜・日曜・祝日定休
https://www.the-royalexpress.jp/