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世界で最も優美な馬術競技大会、華麗なる「ソー・エルメス」の世界へ

2024.07.26

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〔特集〕松岡修造さんが届ける2024夏 パリの情熱 いつの時代も人々の憧憬の的である美しい街、パリ。世界の注目がますます集まるこの夏に向けて、今、さらなる開花の時を迎えています。エレガントでエネルギー溢れる最旬のパリを松岡修造さんが熱い想いとともに案内します。前回の記事はこちら>>

特集「松岡修造、パリの情熱」の記事一覧はこちら>>>

芸術的スポーツ「Saut Hermès(ソー・エルメス)」とは

毎年3月にパリのグラン・パレ(2022~24年はグラン・パレ・エフェメール)で開催されるエルメス主催の国際馬術大会。クラスにより障害物の高さや数、コースデザインが異なり、それをライダーが知るのは競技直前という一発勝負。フランス馬術連盟と国際馬術連盟が認定する最高レベル「CSI 5*(ファイブスター)」の大会での成績がW杯(ワールドカップ)出場権獲得へ繫がる。

1837年、パリの小さな馬具工房からその歴史がスタートした「エルメス」は、2010年から馬術(障害飛越)の国際競技大会「ソー・エルメス」を開催してきた。通常はパリのモニュメントの一つ「グラン・パレ」が会場となるが、この4年間の工事中は「グラン・パレ・エフェメール」が舞台。シャン・ド・マルスを挟んでエッフェル塔と真正面に向き合う形で設計された1万平方メートルの室内で、世界最高レベルの競技が繰り広げられた。しかもそこはスポーツとエレガンスが共鳴する場所。馬とライダーが一体となって可能になる究極の技と美は、エルメスの世界観とまさにぴったりと重なり合う。この特別な時間と空間を、松岡さんも心ゆくまで堪能した。

エルメス、そして馬の魅力を一日中楽しめる贅沢な3日間

権威あるアートやモード、スポーツのイベンドが開催されている「グラン・パレ・エフェメール」。「ソー・エルメス」の3日間はそこが見事な馬術競技場となり、世界トップレベルの妙技にパリの人々が夢中になりました。

エルメスのブティックやHの文字が障害物のモチーフに。世界各国から75名の選り抜きのライダーと馬たちが集い、3日間で10種目の競技が繰り広げられた。

インドア競技場の醍醐味は、馬の息遣いが聞こえるほどの臨場感。競技だけでなく、パドックから馬場に向かう馬体の美しさ、競技を終えた馬の熱気までもすぐそばで体感することができます。

競技で勝利した馬にはエルメスオレンジのブランケットが着せられ、表彰式へ。フランスのジュリアン・アンクタン騎手とブラッド・ダイアモンド・デュ・ポン号。©CHRISTOPHE TANIERE

エッフェル塔を至近距離で望むシャン・ド・マルス広場にはポニー牧場も作られ、都会の真ん中で子どもたちが馬と親しんでいる光景に、大人たちも思わず優しい笑顔になります。

シャン・ド・マルス広場には、「ソー・エルメス」の期間限定でポニー牧場が出現。子どもたちが無料で乗馬体験できるコーナーも。

パドックではポニーや犬のパフォーマンスが行われ、馬場では競技の合間にショータイム。パリで人気のアーティストデュオ「I COULD NEVER BE A DANCER」が特別に制作したスペクタクルで、会場をさらに華やかに彩った。

会場に入ると、乗馬用品や限定商品を揃えたブティック、ゴーグルを装着してAR(拡張現実)で馬術を楽しむコーナー、書店などがあり一日中楽しめます。

その日のプログラムが記されたインヴィテーションカードと、それらを入れるケースのデザインもとてもおしゃれ。

入り口のオブジェの前で。「ソー・エルメス」限定色のスカーフをお買い上げし大満足。オレンジ色は松岡さんが大好きな色。

本のコーナーは子ども向けの品揃えも大充実。家族連れの来場者も多く、幼少期から馬や馬術文化に親しむ土壌がフランスにはある。

中央の馬場で繰り広げられている競技の臨場感を音で感じながら、周囲に設置された各ブースを思い思いに訪ねることができる。

エルメスの真髄に触れる特別な時間

特に貴重なのは、エルメスの馬具工房のコーナーで、松岡さんは熱心に見学していました。

個々の馬とライダーに合わせ、平面から美しい曲線を生む伝統の技を駆使して作られる鞍。一つの重さは約4.8キロ。

2019年、当時20代という若さでM.O.F.(フランス国家最優秀職人章)を獲得するという快挙を成し遂げた馬具職人シャーリー・パルミエリーさん。エルメスの馬具職人のトップとして、新しい鞍のデザインと制作を手がける。

「あなたの仕事で最も大切なことは?」という松岡さんの問いに、馬具職人のトップ、シャーリー・パルミエリーさんはこう答えました。

「まず、自分の仕事を愛していること。ライダーと馬に最大の注意を払い、革というマチエールを尊重しつつ安全と快適さを追求します」。

会場内の馬具工房コーナーでの松岡さんとパルミエリーさん。

工房で行われている作業が会場内で披露されていた。 世界に誇る伝統の技は、パッションを秘めた名工たちに脈々と受け継がれています。

撮影/武田正彦 スタイリング/中原正登〈FOURTEEN〉 コーディネート・文/鈴木春恵 取材協力/フランス観光開発機構

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