「宿坊 心月」佐賀の山海の幸を、有田焼の名品で堪能できる至福の宿

〔特集〕最高の宿、感動のホテル　世界からも高評価を受けている、日本の宿とホテル。そこには、日本が誇る“おもてなし”の文化が息づいています。自然の中のリトリート、五感を刺激するアートなホテルや心と体を癒やすウェルネスのホテル、土地の恵みをいただく美食の宿など、家庭画報が取材し厳選した宿とホテルを、最新情報とともにご紹介します。前回の記事はこちら＞＞

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宿坊 心月 ── 佐賀・有田
時を超えた有田焼の名品で佐賀の山海の幸を楽しむ

12代柿右衛門染錦皿には、定番メニューの佐賀牛のヒレステーキ。12代柿右衛門唐子絵には、有明海苔餡を添えたきんきの吉野煮。

日本初の磁器として、欧州の王侯貴族を魅了した美術品として、400年以上の歴史を持つ「有田焼」を満喫できる宿「宿坊 心月」が、佐賀・有田町に誕生しました。


手がけるのは有田きっての食事処として親しまれている「日本料理 保名（やすな）」。先代社長の西山保広さんは骨董商でもあり、欧州へ買い付けに行きながら有田焼を蒐集してきました。

宿のすぐ隣の敷地にある収集室のコレクションは壮観。中央の芙蓉手の大皿は1690年代のもの。

最も広い「天宮」は2階建ての吹き抜け構造。有田焼の陶片が入ったローテーブルが目を引く。窓外には窯の煙突が立ち並ぶ有田らしい景色が広がる。

その膨大なコレクションに触れることができるのが、ゲストの特権。部屋にはインテリアに合わせた骨董が飾られ、希望すれば収集室にも案内してもらえます。滞在中にお気に入りを見つけて買い求めることもできるそう。

人気の炊き込みご飯は、「日本の棚田百選」に選ばれた棚田の米を使用。この日は長崎・平戸で揚がったのどぐろとともに。

食事は併設の「ダイニング瑞（ずい）」で。1組1棟貸しの全3棟とダイニングで構成されている。

料理は3代目社長の西山保徳さんが担当。「魚は九州のものを中心に。佐賀牛は唐津・中山牧場からの直送です。献立には盛りつける器も書いています」と西山さん。

古伊万里から明治・大正の有田焼、現代作家の器まで時代を超えた名品が、佐賀の山海の幸を生かした料理を美しく引き立てます。

敷地内の源泉を引いた風呂。とろりと柔らかくやや白濁した湯は、肌の炎症を抑える作用が期待できるというナトリウム―炭酸水素塩冷鉱泉。

食事の後は自家源泉の温泉でくつろぎの時を。部屋には風も音も出ない冷暖房装置「F‒CON」が置かれ、内装は漆喰や珪藻土といった自然素材を使うなど「美しい空気で心身をリトリートする」快適な滞在を叶えています。

宿坊 心月
住所：佐賀県西松浦郡有田町本町丙799-1
TEL：0955（42）2733　1棟2名利用で1泊2食付き1名5万5000円～　ご紹介した「天宮」は同6万6000円～（ともにサービス料込み）
全3棟　IN15時／OUT11時

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※本特集内に記載している料金は原則として1室2名利用時の、1泊朝食付き、または2食付き1名の最低料金です。時期や部屋により宿泊料金は変わります。別途サービス料、入湯税、宿泊税などがかかる場合があります。INはチェックイン時間、OUTはチェックアウト時間を表しています。時期により料理内容が変更になる場合があります。