自分だったら……と考えても、答えはまだまだ見つからない
「50代の役というのが新しいし、やりがいがあるなと思って。それで挑戦してみたいと思いました。ただ、病に侵されているというところは実際に経験したことがないですし、自分だったらと考えても答えも何もまだまだ見つからないし……。でも、涼子は自分の思いだとか信念を持って生きる、本当に強い意思を持った人。そう思ったので、その強さを表現できればいいなと思いました」
死を迎える前に、何かをやり遂げようと考え、行動に移した涼子に訪れた韓国人留学生・チャネ(キム・ジェウク)との出会い。やがて惹かれ合うも、病が進行する涼子はチャネとの関係を清算しようと決意しますが……。「自分だったらと考えても答えも何もまだまだ見つからない」という中山さんに、涼子の決断はどう映るのでしょう。
「私だったら全部正直に言います、たぶん(笑)。だから、もどかしいんですけど、相手を思うからこそ本当のことが言えなくてすれ違ってしまうというのは、この物語のキーポイントですからね」
涼子役を演じる上で意識していたのは、やはり強さ。ただ、「強いんだけど、儚い。そんなふうに映ればいいかな」と思っていたという。