演者の芝居、監督のテンション……。いろんなことが変化していく現場
チャネを演じるキム・ジェウクさんは、「とにかく日本語がとても上手で、意思の疎通も普通にできました」と中山さん。お芝居に関しては、「自分の感情を大切にするというか、その場で出てきた自分の感情をうまく芝居にするタイプの人で、それが面白かったですね」。つまりは、そのときどきでお芝居が変わっていくということ。受ける側にも変化が求められます。
「私も、その場で出てきた感情を大切にするほうがどちらかといえば好きなので、うまく彼のお芝居にのれたと思います。それによって監督も違うテンションになって、“じゃあ、もっとこうしよう”とか、どんどんいろんなことが変化していく撮影でしたね」
そんな撮影を中山さんは楽しんでいたといいます。それは、中山さんが「だいたいどこに行っても、その場に従うというか……。そういうタイプ」だからで、「スタッフは全員日本人だったんですけど、監督は韓国の方なので、今まで私がやってきたのとはずいぶん違いました」という撮影方法も「いつもと違うというのは新鮮だし、新しい発見もあったりするので、楽しんでました」。
本作は、第22回釜山国際映画祭の正式出品作で昨年、中山さんも釜山へ。レッドカーペットを初体験し、「非常に気分が上がりました」。