エキシビションでは「春よ、来い」を披露。氷を慈しみ、感謝を捧げるような美しい舞でした。会場で荒川静香さんが仕切る、公開インタビュータイムの「静香の部屋」でも「皆さんが思う理想の羽生結弦に近づき、さらにその上を行きたい」とコメント。それに対して荒川さんが「本当に向上心の塊ですよね。でも、私たちからすると、元気でいてくれることが一番!」と返していましたが、まさにその通り。
19年10月に調査されたアスリートイメージの、「夢や感動を与えている」「清潔さ」などの項目で多数の支持を集め、総合第1位に輝いたことからもわかるように、ひたむきにフィギュアスケートに打ち込むその姿勢は、まさにアスリートの鑑であり、至宝といえます。
周囲からの期待をプレッシャーからエールに昇華して受け止めつつ、いつまでも健やかで、その美しい舞を見せてくれるよう、切に願っています。3年ぶりの出場となるGPファイナル、怪我なく気持ちよく滑り切ることができますように!
小松庸子/Yoko Komatsu
フリー編集者・ライター
世界文化社在籍時は「家庭画報」読み物&特別テーマ班副編集長としてフィギュアスケート特集などを担当。フリー転身後もフィギュアスケートや将棋、俳優、体操などのジャンルで、人物アプローチの特集を企画、取材している。
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