2009年のブロードウェイ・ミュージカル『GLORY DAYS』で初舞台を踏んだのを機に、俳優活動を開始した。――俳優になってよかったなと、最も感じるのはどんなときでしょう?
「うーん……いろいろな瞬間にそう感じるので難しいんですが……お芝居をしていると、時々なんとも言えない化学反応が起きることがあるんですね。自分というものを完全に飛び越えて、純粋に役同士として会話して、泣いたり、笑ったり、ぶつかったりできる瞬間が。そういう瞬間ですね、俳優をやっていてよかったと強く実感するのは。嬉しくて眠れないんですよ、自分たちが納得できるいいものができたなと感じられた日は、本当に幸せで。ただ、滅多に味わえない。だから俳優をやめられないんですよね」
――なかでも印象に残っている、その瞬間を味わえた経験を一つ教えてください。
「柿澤勇人と2人で、2011年から繰り返し演じてきた『スリル・ミー』というミュージカルの2018~19年公演の大千秋楽です。最後の地方公演の最終日にようやく、これだ!と思える『スリル・ミー』をやれた瞬間があって、楽屋に帰った後2人で“7年間やってきて、やっと答えが出たかもね”“これだったんだね、自分たちが目指していたものは”と幸せな気持ちで話しました。ああいう瞬間はたまらないです。とても幸せで」
――その大千秋楽に立ち会えたお客さまも幸せですね。きっと客席にも伝わったはずなので。まさにライブの醍醐味だと思います。
「そうですね。今回は音楽のライブで、松下洸平としてステージに立つので、また違いますけれども、お客さまといい時間を共有できたらなと思います。『スカーレット』で僕を知ってくださった方のなかには、僕のライブには行ったことがないからとか、曲を知らないからという方もいらっしゃると思います。でも、大丈夫です。僕自身、音楽では再デビュー、ここから再スタートするくらいの気持ちで挑んで、新しい自分をお見せするつもりなので、そこを一緒に楽しんでいただけたら嬉しいし、応援していただけたら幸せです。ぜひぜひ遊びにいらしてください!」
松下洸平/Kouhei Matsushita
俳優、シンガーソングライター
1987年、東京都出身。2008年に、自作曲を歌いながら絵を描く“ペインティング・シンガーソングライター”としてライブ活動を開始し、同年11月に「STAND UP!」でCDデビュー。2009年から俳優としても活動を始める。2018年の舞台『母と暮らせば』の演技で、平成30年度文化庁芸術祭演劇部門新人賞を受賞。また同作とミュージカル『スリル・ミー』の演技で、第26回読売演劇大賞優秀男優賞および杉村春子賞を受賞。出演映画『燃えよ剣』が5月22日より公開予定。
『KOUHEI MATSUSHITA LIVE2020“HEART”』
4月28日 18時30分~ 29日 17時~/COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール 全席指定/5500円 お問い合わせ/キョードーインフォメーション 電話0570-200-888
5月1日 18時30分~/マイナビBLITZ赤坂 5月6日 17時~/品川インターシティホール 全席指定/5500円(+別途ドリンク代) お問い合わせ/ディスクガレージ 電話0570-5533-0888
※3月28日よりチケット一般発売
https://www.kouheiweb.com/