5=不動心を表すお山、三輪山がご神体
ご神体山への登拝口
ご神体山への登拝口。登拝は、朝9時~正午までの間に摂社「狭井神社」での受け付けが必要。入山登拝禁止日もあるため、事前にホームページで確認すること。往復で参拝を含めて2~3時間ほどかかる。神聖なる参拝のため写真撮影も禁止。「変化変容の5の年だからこそ、大切な『不動心』。自分軸を持つために、目標としたいのが三輪山の姿です」と小林先生。その三輪山をご神体とするのが、日本最古の神社とされる「大神神社」です。
起源は『古事記』『日本書紀』に登場。いずれの神話にも、ご祭神の大物主大神(おおものぬしのおおかみ)が、出雲の大国主神(おおくにぬしのかみ)の前に現れ、国造り成就のために三輪山に祀られることを望み、山に鎮まったとあります。
記紀にはっきりと由来が記されているのは貴重なことで、大神神社が神代に始まった神格の高い神社であることを物語ります。
崇神(すじん)天皇の御代に疫病が大流行した際には、ご祭神が疫病を退散させており、生活全般の守護神として、また厄除けや方位除けでも信仰を集めています。
国重要文化財の拝殿。本殿はなく、この拝殿を通してご神体である三輪山を拝む。ご祭神が山に鎮まるため、古来より本殿は設けずに拝殿の奥にある独特の三ツ鳥居を通して、三輪山を参拝するという原初の神祀りの姿を現代に伝えます。ご神職に、三輪山登拝について伺いました。
「三輪山への登拝はご神体の中へ入らせていただく神聖な行為です。昔は、神職や雨乞いなどで特別な許可を受けた者以外は入山を許されない神域でした。
私たち神職も交代で、毎日登拝させていただいておりますが、入られたかたにしかわからない、言葉にならない気持ちがすると思います。登山とは違いますので、日々お守りいただいている感謝の気持ちを忘れずに、お参りください」。
ご祭神の化身とされる白蛇が棲むといわれている、樹齢約500年ほどのご神木「巳(み)の神杉(かみすぎ)」。日本人が古来参拝していた方法を体験できる大神神社で過ごした時間は、自分軸を創る際に生きてくるはずです。
正面参道手水舎にある神杉「しるしの杉」。なでると願いごとを叶えてくれると人気の「なで兎」(現在コロナ対策で参拝不可)。『古事記』には大神神社のある「三輪」の地名の由来もある。活玉依姫(いくたまよりひめが大物主大神と恋に落ちた時、糸を頼りに後を追った先に3巻き(三勾(みわ))の糸巻きが残っていたため、美和(三輪)と名づけられたといわれる。大神神社
奈良県桜井市三輪1422
TEL:0744(42)6633
参拝自由
授与所9時~17時(12月~2月は時間変動)