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難治性の皮膚病「乾癬(かんせん)」の治療に、患者と二人三脚で取り組む専門外来

2018.06.08

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知っておきたい! 頼りになる専門外来 治療を続けているのによくならない、今の治療効果に満足していない――。このような悩みを抱える人は少なくありません。こんなときに頼りになるのが「専門外来」です。一般外来ではなかなか受けられない個別性の高い治療が期待できます。シリーズの第1回は難治性の皮膚病として知られる「乾癬」の治療に積極的に取り組む専門外来を取り上げます。
大久保ゆかり先生

東京医科大学病院 皮膚科 乾癬・掌蹠膿疱症専門外来 皮膚科学分野 教授
大久保ゆかり先生
皮膚科学分野 教授。1984年東京医科大学卒業後、同大学皮膚科学講座入局。2000~04年米国スタンフォード大学医学部研究員。10年同大学准教授、12年より現職。日本乾癬学会理事、日本皮膚科学会認定専門医・代議員。ライフワークとして乾癬と掌蹠膿疱症の臨床・研究・啓発活動に取り組む。認定NPO法人東京乾癬の会P-PAT相談医。

乾癬とは?



遺伝的素因と環境因子が引き金となり、免疫に異常が生じ、皮膚の表皮が過剰に増殖することで起こる慢性の炎症性疾患。

全体の9割を占める「尋常性乾癬」では皮膚の炎症による紅斑、皮膚が盛り上がる浸潤・肥厚のほか、皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)が通常の10倍を上回るため、銀白色のフケのようなものが付着する鱗りん屑せつ、それがはがれ落ちる落屑などの症状がみられる。なお、人にうつる病気ではない。

患者数は?


日本人の約20万~40万人(300~500人に1人)と推計され、男女比は2:1で男性に多い。発症のピークは、男性では50代、女性では20代と50代。メタボリックシンドロームのほか女性では女性ホルモンの影響が指摘されている。

乾癬外来とは?


慢性で治りにくいうえに見た目が気になる病気のため、QOL(生活の質)の改善が治療のゴールとなる。乾癬外来では、この目標に向かって個別性の高い診療が行われる。

生物学的製剤が保険適用となった2010年以降、日本皮膚科学会からこの薬剤の使用を許可された施設を中心に同外来を設置する医療機関が増えている。

こんな悩みは専門外来へ!


● 治療を続けているのによくならない
● 外用薬の正しい使い方を知りたい
● 新しい治療を試してみたい
● 今の治療効果に満足していない
● 受験、就職、結婚などライフイベントの前にきれいになりたい
● 気持ちが落ち込み、外出できない
● 関節に腫れや痛みがある
● かゆみがつらい
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