おもてなし当日には、デコレーションテーブルに食後のデザートを用意。Tips4
ふと表われる1輪に、サプライズが生まれる
友人夫妻をお招きする当日には、食後のデザートコーナーもひと工夫します。中心に据えたのはマットな質感の錫蒔地の盛器。つややかな椿の葉を敷き詰めて、干し柿のデザートを盛りました。
間にマスカルポーネチーズを挟んでシナモンパウダーをふった干し柿は、多美保さんが料理研究家の豊村 薫さんから教わったもの。冬が訪れると度々作っている、お酒とも好相性なデザートです。さらにその周りを囲むように、松葉を添えた紅白のあわゆき羹を、脚付きの磁器にのせました。
「実はこの錫蒔地の盛器、お皿部分と高台が別々になるデザインで、高台部分にも底があるんです。取り分ける際にだけ見えるよう、高台の中に椿を忍ばせました」。思いがけず姿を表す1輪の椿に、サプライズが生まれる演出です。
丸三宝のような器形の脚付き盛器は、京都の漆芸家・土井宏友氏の作品。 横瀬多美保/Tamiho Yokose
インテリアスタイリスト
東京都生まれ。テーブルコーディネーター、インテリアスタイリスト。テーブルコーディネーターの故クニエダヤスエ氏に師事。女性誌や料理本、百貨店のディスプレイなどのスタイリングに携わる。新旧、和洋を自在に織り交ぜた、モダンでエレガントなコーディネートに定評がある。『家庭画報』とのおつきあいは30年近く。流行や時代の変化をしなやかに受け止めながら、幸福感漂う美しい暮らしを提案し続けている。
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『家庭画報』をはじめとする女性誌で活躍する、インテリアスタイリスト・横瀬多美保さん。ご自身の1LDKでの暮らしを1年間にわたり追った『家庭画報.com』の人気連載が、ついに一冊の本になりました。コーディネートの組み立て方、“自分らしい”空間の作り方も初公開! 今すぐ活用できる暮らしのtipsが満載です。