〔連載〕タサン志麻の田舎暮らし・秋 静かな里山を舞台に始まった、タサン志麻さん一家5人の古民家暮らし。豊かな自然や、旬の食材をふんだんに使ったレシピとともに、志麻さんの視点でお届けします。
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栗のおいしさを堪能する志麻さん流クッキング
仮住まいの裏庭にはたくさんの栗の木があり、猿と競争で拾います。フランスでも栗は親しまれていて、日本のものに比べてあっさりとした甘さですが、料理やスイーツにもよく使うそう。
「ナッツや濃厚な野菜と見なして用いると、おいしさが生かせます」と志麻さんからのアドバイス。スープやサラダ、肉・魚料理、そして定番デザートまで、栗料理のコースのようにバラエティに富んだ楽しみ方を教えてくれました。
食べきれないときに皮をむいて冷凍するのは夫のロマンさんの役目。試行錯誤した結果、「15秒ほどボイルするとむきやすいよ」。
栗とりんごのサラダ
栗のこっくりとした甘みや食感と対照的なりんごを合わせ、ジューシーさをプラス。秋ならではのアイディアサラダです。
材料(2~3人分)・むき栗(生) 400グラム
・りんご 1/2個
・バター 20グラム
・塩・こしょう 各適量
・シナモンパウダー
*1 少量
・ミックスリーフ 適量
・ドレッシング
*2 適量
*1 あればシナモンスティック1本を使用。
*2 酢と油を1:3、塩・こしょう各適量をよく混ぜたもの。作り方(1)むき栗は堅めにゆで、手で2~3等分に割る。りんごは2センチ角に切る。
(2)ミックスリーフにドレッシングをからめ、器に盛る。
栗もりんごも甘みが強くやさしい味なので、ドレッシングは酸味を強めにしてメリハリをつける。(3)フライパンを火にかけてバターを溶かし、(1)を入れてバターをからめながら強火で焼く。焼き色がついたら塩・こしょう、シナモンパウダーをふって大きく混ぜ、(2)に盛る。
強火で焼くことでりんごの水分を逃さず、サクサクとした歯ごたえを残す。栗のポタージュ
栗のこくと甘みを生かしてやさしい味のスープに仕立てました。チーズをしっかりきかせたクルトンがアクセントに。
材料(2~3人分)・むき栗(生) 300グラム
・玉ねぎ(薄切り) 1個分
・バター
* 20グラム
・コンソメスープの素(固形) 1個
・牛乳 150~200ml
・塩・こしょう 各適量
・イタリアンパセリ(粗く刻む) 適量
*あっさり仕上げたいときはサラダ油を使う。■ クルトン
・フランスパン(2センチ角に切る) 約10センチ
・粉チーズ 大さじ1
・オリーブ油 大さじ2
作り方(1)鍋を中火にかけてバターを溶かし、玉ねぎと塩ひとつまみを入れてじっくり炒める。しんなりしたらむき栗を加えてバターをからめながら炒める。
(2)ひたひたの水(材料外)、コンソメスープの素を加え、ふたをして栗が柔らかくなるまで煮る。水分が多い場合は、ふたを取って深さが1センチ程度になるまで煮つめる。
(3)[クルトンを作る]フライパンにオリーブ油を熱し、フランスパンを炒める。カリッとしたらざるに上げて、熱いうちに粉チーズをからめる。
(4)(2)に牛乳100mlを加えてハンドブレンダーでなめらかにし、様子をみて残りの牛乳をたし、塩・こしょうで味をととのえる。器に盛って(3)をのせ、イタリアンパセリを散らす。
牛乳の量は好みで調整する。塩加減は味が少しものたりない程度に。タサン志麻(タサン・しま)料理人と家政婦の経験で培った、技やセンスが光るレシピが大好評。2023年、古民家を購入して夫のロマンさんとリノベーションに奮闘中。3人の子どもの母。
(次回に続く。
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