〔連載〕タサン志麻の田舎暮らし・秋 静かな里山を舞台に始まった、タサン志麻さん一家5人の古民家暮らし。豊かな自然や、旬の食材をふんだんに使ったレシピとともに、志麻さんの視点でお届けします。
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こくと甘みが増した焼きいもを極上スイーツに
「秋になったら落ち葉で焼きいもをしようね」と子どもたちと話し、楽しみにしていた志麻さん。あつあつを堪能してもまだたっぷりあるので、次は焼きいもでスイーツ作りです。
焼きいもはなめらかな口あたりで甘みが強く、しかも生から作るよりも手軽ですから「さつまいもスイーツを作るなら、焼きいもを買ったほうがいいくらい」。
手間がかかりそうなタルトタタン風も、キャラメル作りさえクリアすれば難しいことはありません。焼きいもは細いものと太いものを取り交ぜると、見ためも楽しくきれいに仕上がります。
焼きいものタルトタタン風
フランス・アルザス地方の伝統りんご菓子 “タルトタタン” を焼きいもで。パリパリのパイ生地となめらかな焼きいもの食感のコントラストが絶妙です。
材料(直径20センチの底が抜けないタルト型1台分)・焼きいも
*1 1キロ
・グラニュー糖 50グラム
・水 適量
・バター 20グラム
・パイシート
*2 1枚
*1 細め、太めのどちらもあるときれいに仕上がる。
*2 タルト型より一回り大きいサイズ。たりなければ中心からそっとのばす。作り方(1)焼きいもは皮をむいて5センチ厚さの輪切りにする。
(2)フライパンにグラニュー糖、水を入れて強火にかける。ボコボコと立つ大きな泡と音が落ち着くまでは水分を含んだ状態なので動かさない。
水はグラニュー糖がしっとり濡れる程度の量に。(3)少し色づき始めたら(a)フライパンを動かして均一にならす。
火を弱めて濃いキャラメル色になったらタルト型に流し入れ、型を動かして広げ(b)、粗熱を取る。
焼きいもの甘みに負けないように、しっかりほろ苦く仕上げると味のバランスがよくなる。
(4)(1)の切り口がきれいな面を下にして、(3)にギュッと隙間なく敷き詰め、バターをちぎって散らす(下写真)。オーブンを200度に予熱する。
焼きいもの切れ端も隙間にできるだけ詰め込むときれいに仕上がる。
(5)パイシートにフォークでまんべんなく穴を開け、(4)にのせる(下写真)。予熱したオーブンで約40分焼く。
(6)完全に冷まし、タルト型をそっと湯せんにかけて(下写真)中が動くようになったらふきんの上に取り出す。側面をナイフではずして皿をのせ、ひっくり返す。
いったん、しっかり冷ますときれいにはずれる。