新世代の鍼灸師に訊く 第15回(2)鍼灸院は「未病を予防する」ことから「病気を改善する」ことまで守備範囲が広く、身近な健康アドバイザーとしてもっと活用したい医療施設の一つです。
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スキマ時間でやってみよう!簡単セルフケア
松浦知史先生(神保町十河医院附属鍼灸院)

神保町十河医院附属鍼灸院 副院長 松浦知史(まつうら・さとし)先生 1994年、群馬県生まれ。高校3年のとき、鍼灸師である父が肝臓がんを発症。それを契機に鍼灸師を志す。東京有明医療大学を卒業後、福島県立医科大学会津医療センターで初期研修を受ける。修了後、埼玉医科大学病院、同大学かわごえクリニックで勤務。同大学東洋医学科研究員を経て2019年より現職。
自律神経とホルモンバランスを整えて気分障害を予防する・悪化を防ぐ
「気分障害を予防したり悪化を防いだりするセルフコンディショニングの方法としておすすめなのは誰でも行える灸です」と松浦先生。そして、提案されたのが自律神経とホルモンバランスを整える効果が期待される3つの経穴。これらは更年期に伴う気分障害の“万能穴”といってもいいそうです。また、身近なお茶の効果も日常的に取り入れてみましょう。
自律神経とホルモンバランスを整える
“万能穴”への灸
1日1回、気持ちがつらいときに自律神経とホルモンバランスを整える3つの“万能穴”に灸をする。最初は程よい温かさを感じるソフト灸から始めるのがよい。
●三陰交内くるぶしから指4本分上がった場所にある経穴。婦人科系の症状や冷えに効果があり、ホルモンバランスを整える。
●太衝足の親指と人差し指が交差する窪みの上にある経穴。気血の巡りをよくする効果があり、気持ちと肝血の両方を整える。
●神門手首の内側、小指の下にある経穴。精神的なストレスを緩和させる効果があるほか、自律神経を整える。
気持ちをリラックスさせる
ジャスミン茶

気持ちが落ち着かないときはジャスミン茶がおすすめ。ホットフラッシュがつらいときは緑茶、冷えが関係しているときはウーロン茶や紅茶を飲むのがよい。
お茶の健康的効果 
「東洋医学見聞録 中巻」西田皓一著 医道の日本社刊を参考に作成
診療案内
東京都千代田区神田神保町1-7-15 源興號ビル4階
TEL:080-1363-9712 予約制
診療時間/月曜~土曜 9時~19時(最終受付18時)
休診日/日曜・祝日
診療費/5000円
大慈松浦鍼灸院群馬県高崎市井野町88-2
https://www.toyo-matsuura.com/・
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